【ポリカーボネート特集3】帝人

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2021年9月17日

新たな市場ニーズに対応、高付加価値化の推進

 帝人は1960年に日本で最初にポリカーボネート(PC)の商業生産を開始し、1999年にはシンガポール、2005年からは中国へと樹脂の生産拠点を拡大した。その後シンガポールからは撤退し、現在は日本12万t、中国16万t、計28万tで世界第5位の生産能力を保有するとされる。

 PC樹脂「パンライト」と、ABS樹脂とのポリマーアロイ「マルチロン」の2つの製品群を展開している。光学用途に特化した「パンライトSP」シリーズは高屈折率・低複屈折といった特長があり、カメラの薄型化・高画素化に貢献。スマートフォンのカメラ向けに引き合いが強いが、要求特性の多様化に合わせた新グレードの開発に取り組んでいる。

 それに対し、独自開発した「マルチロン」は、PCとABS樹脂の両方の特長を兼ね備えており、

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