住友化学は7日、3カ年の新中期経営計画が4月1日からスタートするのに先立ち、経済価値と社会価値をともに継続的に創出するため、経営として取り組む7つの最重要課題(マテリアリティ)を特定したと発表した。
7つのマテリアリティは「持続可能な社会の実現への貢献」を明示的に推進すべく特定したもので、主として、同社の事業と直接関係する「社会価値創出に関するマテリアリティ」と、将来を見据えた取り組み課題である「将来の価値創造に向けたマテリアリティ」の2つの観点から抽出している。
「社会価値創出に関するマテリアリティ」では「環境負荷への貢献」「食糧問題への貢献」「ヘルスケア分野への貢献」「ICT技術革新への貢献」、「将来の価値創造に向けたマテリアリティ」については「技術・研究開発の推進」「デジタル革新への取り組み」「ダイバーシティ推進」を最重要課題とした。
7つのマテリアリティに対する取り組みを着実に進めるため、今後、それぞれの項目に対して重要業績評価指標(KPI)を設定し、新中期経営計画の中で進捗を確認するとともに、それらを社内外のステークホルダーとの対話の推進にも生かしていく。
同社は今年1月、住友の事業精神の1つである「自利利他 公私一如」に基づき「サステナビリティ推進基本原則」を新たに制定した。基本原則では、同社にとってのサステナビリティの推進を「事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長を実現する」と定義し、その達成を通じて企業価値の向上に取り組むこととしている。
同社グループでは、持続可能な社会の実現に向けて、引き続きグループ一丸となって創造力を最大限に発揮し、化学の力による新たな価値創造を通じた社会課題の解決を目指していく方針だ。