BASF メタンスルホン酸設備を増強し年産5万tに

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2019年1月18日

 BASFはこのほど、独・ルートヴィッヒスハーフェン工場でのメタンスルホン酸(MSA)の生産能力を約65%拡大し、世界全体の生産能力を年間5万tに増強すると発表した。同社はこの投資により、MSAの世界的なリーディングサプライヤーとしての地位をさらに強化する。2021年後半に、すべての地域の顧客に増産した製品の供給を開始する予定だ。

 同社では独自プロセスを用い、高純度MSAである「Lutropur MSA」を製造している。

 MSAは強力な有機酸で、化学合成やバイオ燃料合成をはじめ、工業用洗浄や電子産業の金属表面処理など、さまざまな業界で幅広い用途がある。また、容易に生分解され、MSA金属塩の高い溶解性、非酸化性、無色・無臭といった優れた特性をもち、環境への配慮からも硫酸、リン酸、酢酸といった他の酸の、持続可能な代替品となっている。

 ケア・ケミカルズ事業本部でグローバル戦略マーケティングおよび開発部門を担当するマーティン・ヴィットマン氏は、「MSAに対する需要は、業界全体で大きく増加した。今回の生産能力拡大により、急成長するアジアを中心としたお客様を支援していく」と述べ、さらにMSAの生産能力を継続的に拡大するため、欧州以外での投資オプションも検討していることを明らかにした。

 同社は、豊富なノウハウと効率的な製造プロセスを駆使し、顧客のアプリケーションの性能、持続可能性、効率性を向上させていく考えだ。