ヤンセンファーマはこのほど、患者が病気を抱えながらも「自分らしく働く」ことを支援するため、自立走行可能なビデオ会議ロボット「リモートワーキングロボット」の無償貸出を開始した。新型コロナウイルスからの安全性を確保しつつ、生産性を向上できる柔軟で新しい働き方が求められる中、患者が在宅勤務しやすい環境づくりをサポートする取り組みだ。
現在、働く人の3人に1人が病気を抱えながら仕事をしていると言われる。今回、無料貸出をする同ロボットは、在宅勤務をしながらオフィスを歩き回ったり、会議に出席したり、雑談したりなど、遠隔でも同僚や上司と顔を見てコミュニケーションを取れる環境を実現。そのため、患者が新型コロナに感染するリスクや、体調によっては通勤の負荷を低減しつつも、在宅勤務中に職場での存在感を保ち、「病と仕事の両立」に貢献することが期待される。
また、在宅勤務者がオンラインで会議に参加する場合、「参加者の表情や温度感が分かりにくい」「ホワイトボードなどの情報を取得しにくい」など、コミュニケーションの壁ができやすくなる傾向がある。
同ロボットは、自宅にいながらもまるで本人がオフィスにいるような一体感を生み出す特徴があることから、在宅勤務者をよりインクルーシブに、そしてコミュニケーションを取りやすくする。今年7月にジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループに同ロボットが導入されたが、仕事の効率を高めることに役立っているという。
ヤンセンは今後も、未だ満たされないニーズに応えることで、患者のQOL向上に尽力していく考えだ。