PVCは3カ月ぶりマイナス、米国PEは高水準
中国の9月の汎用樹脂輸入は、前年比プラスとマイナスが3品目ずつとなり、まだら模様の結果となった。ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ABS樹脂などは高水準な輸入量が継続しており、中国での自動車や家電などの生産が好調であること示している。それに対し塩ビ樹脂(PVC)は、5カ月ぶりにマイナスとなり、10万tを割り込んだ。6月以降は2.5倍程度に急増していたため、調整が入ったと見られる。
9月の輸入を品目別で見ると、PEは、
2020年11月11日
2020年10月5日
PVCは勢いが止まらず、米国のPEも増加基調
中国の8月の汎用樹脂輸入は、5品目がプラスを継続し、引き続き中国経済が回復基調にあることを示す結果となった。塩ビ樹脂(PVC)は、前年同月比2.5倍と6月以降は勢いが止まらない状況にあり、政府補助金によるインフラ整備や住宅着工の進展が伺われる。またABS樹脂も6月以降は2桁増を継続しており、自動車や家電といった最終製品の生産が高稼働になっていると見られる。それに対しポリエチレン(PE)は、一桁台の伸びに留まった。前月まで大幅に数量を伸ばしていたことから調整が入ったと見られるが、樹脂によって傾向に違いが出てきている。
8月の輸入を品目別で見ると、
2020年9月3日
2020年8月5日
2020年7月8日
2020年6月18日
PEなど4品目が減少、米国PEはHDのみ増加
中国の4月の汎用樹脂輸入は、コロナ禍から回復傾向にあるものの、全体的に不安定な動きとなった。ポリプロピレン(PP)とポリスチレン(PS)は前年同月比プラスとなったが、ポリエチレン(PE)、塩ビ樹脂(PVC)、ABS樹脂、EPSは前年の水準を下回っている。
4月の輸入を品目別で見ると、PEは、低密度(LD)が同16.3%減の26万t、直鎖状低密度(L-L)が同10.0%減の40万7000t、高密度(HD)が同1.3%減の69万7000tとなり、PE全体でも同7.2%減となった。今年の1、2月のPE輸入は、春節(旧正月休暇)に加えコロナ感染が深刻化したこともあり、前年同期に比べ53.4%減となっていた。3月は一転して前年同月比2.5%増と急回復していたが、4月は再び前年割れとなっており、今後の市場動向が注目される。なお、PEの米国品も、3月の同30.8%増から4月は同17.4%減に急減した。
品目別に見ると、HDは
2020年3月2日
2020年1月23日
2019年12月23日
2019年11月25日