旭有機材 新中計を策定、最終年度の営業利益60億円

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2021年7月12日

 旭有機材はこのほど、5カ年の中期経営計画「GNT(グレートニッチトップ)2025」(2021~2025年度)を発表した。また併せて、同社が創業から現在に至るまでニッチトップ企業として成長できた理由を改めて考察し、ニッチトップを磨き続ける企業文化の構築を目的に、新たな企業理念も策定している。

 新中計では、企業理念の中の目指す姿「〝はじめて〟に挑み、〝違い〟をつくる」に整合する、2030年に目指す姿「違いをつくり続けるグレートニッチトップ企業」を掲げ、2025年度までの前半5年間で実行する施策を立案している。ポストコロナ下での成長に向けた仕掛けや投資の期間と位置づけ、2030年に向けて、選択と集中、人財育成、デジタル化、環境対応を実行し、「グレートニッチトップ企業」への転換を図る。

 その実現のため、①海外(管材・樹脂)や半導体関連製品を中心に成長を追求、②〝違い〟をつくり付加価値を高め利益率を向上、③SDGsの視点で事業展開を行い経済価値と社会価値を両立、④新たな社会課題の解決に貢献する新事業を創出、といったグループ経営方針を着実に実行していく。

 事業ポートフォリオ戦略では、各事業(管材システム事業、樹脂事業、先端材料事業、水処理・資源開発事業)ごとに基本方針を三区分(強化拡大、深化・安定成長、再構築)し、経営資源の配分にメリハリをつけ、持続的成長と企業価値向上に努めていく。また、SDGs、ESG、デジタル化についても必要な体制を構築し、それぞれに課題と目標を定め、活動計画を推進していく考えだ。

 数値目標については、2030年度の目指す姿として売上高1000億円、営業利益100億円、ROS(営業利益率)10%を設定。それに向けた今中計の最終年度は、売上高730億円、営業利益60億円、ROE8%、ROIC6%を目指す。投資・財務戦略では、成長投資(戦略投資70億円、M&A枠50億円)と定常投資(維持・合理化投資100億円)で、合計220億円(前中計比74億円増)を計画している。