東洋紡はこのほど、富山県内にある3工場について、2024年3月末をめどに、井波工場(南砺市)と入善工場(入善町)の生産を休止し、庄川工場(射水市)に集約する方針を労働組合に提案したと発表した。
3工場は富山事業所として、繊維事業の国内生産拠点となっているが、同事業を取り巻く事業環境が大きく変化する中、拠点集約により経営資源を集中させることで、生産の効率化と工場の開発機能や人材育成、安全防災の強化を図る考えだ。
休止する2工場の従業員は、庄川工場を中心に配置転換を進めるなど、雇用を確保していく。現在、井波工場と入善工場は紡績工程を、庄川工場は織布・加工工程を担い、長年にわたり高品質・高機能な繊維製品を生産している。
今回の再編では、2工場の生産休止とともに、庄川工場の織布部門の生産を縮小し、新たな生産・開発体制を整える。マレーシアの生産拠点も活用し、国内の紡績・織布・加工のテキスタイル生産を継続していく。庄川工場には来年以降、休止する2工場の生産設備などを受け入れる製造建屋を新設する予定。