出光興産はこのほど、海外での再生可能エネルギーの普及を目的にベトナムのバイオマス発電用ペレット工場で実施する「ペレット工場への2MW屋根置き太陽光発電システムの導入」事業が、環境省の「令和2年度二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されたと発表した。同プロジェクトによるCO2排出削減量は年間1024tを見込む。なお、同プロジェクトはベトナム政府と日本政府の協力の下で実施され、2022年上期の完工を予定している。
今回採択された事業は、ベトナムのHATIECO社が運営する「バイオマス発電用ペレット工場」の屋根に、HATIECOの親会社であるタイのTTCLと共同で、2MWの太陽光発電システムを設置し、発電した電力を工場所有者であるHATIECOへ販売するもの。
環境省の「令和2年度二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」は、途上国で優れた脱炭素技術などを活用して温室効果ガスの排出削減事業を行い、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成にも活用するもの。
ベトナムは安定した経済成長過程にあり、今後さらなる電力需要拡大に伴い再生可能エネルギーの活用が推進されている。出光興産は同事業を通じて、企業の脱炭素化へのニーズに対応し、東南アジア地域でのクリーンエネルギーの普及と脱炭素社会の実現に貢献する。