住友化学は21日、中南米地域での農薬と飼料添加物メチオニン事業の体制強化のため、チリの首都サンティアゴで、住友化学チリ社の運営を本格的に開始すると発表した。
同社はこれまで、メキシコとブラジルを除く中南米地域の健康・農業関連事業の物流面の調整や与信管理、運転資金管理などの業務を、東京本社や米国グループ会社ベーラント・バイオサイエンス(VBC)が行ってきた。
こうした中、近年の中南米地域での農薬とメチオニンの需要拡大に伴い、VBCの子会社としてチリで農薬の販売をしてきたVBCチリ社を改組して、住友化学チリ社とし、東京本社やVBCが担ってきた業務を集約させることとした。
より現場に近いところに機能を集めることで、中南米地域で行う事業運営の効率化や意思決定の迅速化を図り、さらなるサービスの向上と拡販を目指す。
なお、メキシコを除く中南米地域の健康・農業関連事業部門の販売企画やマーケティング、研究開発などの地域統括機能は、従来通り住友化学ブラジル社が担う。同社は、今回の体制強化により、今後も成長が見込まれる中南米地域での健康・農業関連事業の拡大を進め、安全・安心な食料の安定供給に貢献していく考えだ。