協和キリンと富士フイルムの合弁会社である協和キリン富士フイルムバイオロジクスはこのほど、マイラン社とヒト型抗ヒトTNF‐αモノクローナル抗体製剤「アダリムマブ」のバイオシミラー医薬品「Hulio」に関し、米食品医薬品局(FDA)より販売承認を取得したと発表した。
「Hulio」は、アッヴィ社が開発し、世界で最も販売されている医薬品「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)のバイオシミラー医薬品。協和キリン富士フイルムバイオロジクスとマイラン社は、2018年に欧州での「アダリムマブ」のバイオシミラー医薬品の販売で提携した。現在、マイラン社が欧州で「Hulio」として販売している。
また、2019年には、欧州以外の地域でもグローバルに販売提携を行い、両社のパートナーシップを拡大。マイラン社は、協和キリン富士フイルムバイオロジクスが欧州や米国などで実施した第3相国際共同治験の結果をもとに、米国で販売承認申請を実施し、今回の承認取得に至った。マイラン社は、アッヴィ社とのライセンス契約に基づき、2023年7月に「Hulio」を米国市場に投入できる見込み。なお、日本では協和キリン富士フイルムバイオロジクスが、今年6月に「アダリムマブBS皮下注「FKB」」の製造販売承認を取得している。
両社は、「アダリムマブ」のバイオシミラー医薬品の提供を通じて、今後も新たな治療の選択肢の普及を図っていく。