プラスチック循環利用協会 岩田新会長「プラ資源循環の高度化を実現」

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2022年6月20日

 一般社団法人プラスチック循環利用協会はこのほど、和賀昌之会長(三菱ケミカル取締役)の任期満了による退任に伴い、新会長に岩田圭一氏(住友化学社長)を選任した。

岩田圭一新会長

 岩田会長は就任にあたり挨拶文を発表し、

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《化学企業トップ年頭所感》石油化学工業協会 和賀昌之会長

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2022年1月12日

 石油化学産業に携わる者にとって重要なテーマのひとつに地球温暖化対策がある。日本政府は2050年カーボンニュートラル(CN)実現を目標に掲げ、グリーン成長戦略の策定、経済成長に資するカーボンプライシングの検討などの政策を進めている。CNに向けた個々の対応は会員各社の取り組みによるところが大きいが、石化協としても地球温暖化問題解決に向けて積極的に貢献する基本姿勢に立ち、課題の把握、共有化あるいは他団体との連携といった必要な取り組みに努めていきたい。

 また、環境負荷低減に向けてはGHG問題以外にも、廃プラ問題も含めての客観的な判断指標LCAの普及も重要だと考える。さて、足元の世界経済を見ると、コロナ禍の収束については予断を許さない状況にあることに加え、半導体不足などの原材料の供給制約や原油価格の乱高下、米中関係の一層の緊張など国際情勢は多くの不確実要因を抱えている。我が国としては、引き続き環境変化に迅速かつ機敏に対応することが求められる年であり、コロナ禍以降も見据えて、石化業界としても正面から内外の課題に引き続き取り組んで行くことが重要と考えている。

 一方、国内の石化業界の状況を見ると、エチレン設備の実質稼働率は、2020年6月~2021年11月まで18カ月連続90%を超え高稼働を維持している。協会長として、まず何よりも工場の24時間操業、製品の安定供給に尽力し高稼働を支えた製造現場の皆様の努力に感謝を申し上げたい。コロナ禍により石化産業が人々の生活に必要不可欠な産業と認識してもらっているが、高稼働が継続しているときこそ安定供給責任を果たすため、石化業界としては、これまでにも増してさらなる保安・安全の確保に努めていく。

 当協会としては我が国の石油化学産業の持続的発展に向け、①保安・安全の確保・向上、②事業環境の基盤整備、③グローバル化対応の強化に取り組む。この他の広報活動として、毎年発行しているデータ集「石油化学工業の現状」について2022年版を作成・配布するほか、石化協ホームページ上で有益な情報の更新アップに努める。また、石化産業IT利活用の推進に努め、情報セキュリティ対策の強化を支援していく。

《化学企業トップ年頭所感》石油化学工業協会 和賀昌之会長

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2021年1月12日

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大により、世界中が混迷を極めた。一時減少した感染者数も再び増大し、収束の見通しも予断を許さない。ワクチン接種により感染拡大が収束し、経済が本格的な回復軌道に乗ることを期待する。東京オリンピック・パラリンピックも開催され、世界に向けて日本の元気な姿を見せられることを祈る。

 化学産業の重要なテーマの1つが地球温暖化対策だが、菅政権の「2050年までのカーボンニュートラル達成」には、産学官を含めたオールジャパンによる長期継続的な取り組みが重要だ。化学産業が、ケミカルリサイクルや人工光合成など化学の力を生かしたソリューションプロバイダーとして重要な役割を果たすために、積極的な政策支援を期待する。

 世界経済は戦後最大級の減速状態にあり、需要と企業の生産性へのマイナス影響が続く恐れがある。さらに米中関係の緊張状態、不安定な原油価格動向による資源国の経済ひっ迫、中東の地政学的混迷など、国際情勢は多くの不確実要因を抱えている。米国の新政府体制で、自国第一主義から世界的協調路線へ世界経済の潮流が変わり、安定経済へ軸足が戻ることを期待する。

 わが国は環境変化への迅速・機敏な対応が引き続き求められ、石化業界もコロナ禍後を見据えて、正面から内外の課題に取り組むことが重要だ。国内のエチレン設備の実質稼働率は2013年12月以降90%超を維持しているが、「国内クラッカー3基停止による体質改善」「汎用品は海外、国産品は高機能化で差別化」「自動車産業などの主要ユーザーの回復や、マスク、衛生用品、防護服などの対コロナ関連製品や食品包装材への貢献」などが理由だ。石化業界が人々の生活に必要不可欠なエッセンシャル産業と認識され、高稼働が続く今こそ、安定供給責任を果たすための一層の保安・安全の確保が重要だ。

 当協会はわが国の石化産業の持続的発展のため、「保安・安全の確保・向上」「事業環境の基盤整備」「グローバル化対応の強化」や広報活動、IT利活用の推進に積極的に取り組んでいく。皆さまの一層のご支援とご協力をお願い申し上げる。最後に、新型コロナ感染拡大の早期の終息と日本経済の着実な回復・発展を願う。