三菱ガス化学はこのほど、連結子会社であるグローバルポリアセタール(GPAC)の子会社で、韓国においてポリアセタール樹脂(POM)などを販売する韓国ポリアセタール(KPAC)が営業を開始したと発表した。
同社は中期経営計画において、POM事業を
2022年4月14日
2021年10月4日
ハイケムは1日、中国の陝西(せんせい)省楡林(ゆりん)市に8月に設立した北方エリアを統括する地域統括会社「高化学(陝西)管理」(北方本部)が、同日から営業を開始すると発表した。
同本部は、技術の研究開発や技術ライセンス事業、国際貿易、投資管理の統括を担う。同社が長年培ってきた中国での貿易事業とC1ケミカル技術の開発、ライセンス事業の機能を統括することで、新規の技術開発と投資機会の創出を図る。
同社は、上海支店をはじめ中国に11拠点を構え、連結売上高(2020年度570億円)に占める中国の売上高比率は6割(340億円超)を占める。新たに北方エリアの機能集約によるシナジー効果を最大限に発揮することで、楡林の地の利を生かした日中の架け橋事業を強化していく考えだ。
陝西省は河南(かなん)、四川(しせん)など人口が多い省に隣接し、自動車、包装、建築、紡績などの産業を含めて、原料立地とマーケット立地の両方の優位性をもつ。また、楡林市は巨大な石炭化学コンビナートから製造される価格競争力の高い化学品や、石炭から化学品を生成する過程で得られる副生の水素にも恵まれている。
ハイケムは現在、同市で進められている、中国の大手石炭開発企業である陝西煤業化工集団が行う2兆円規模の石炭化学工業コンビナート建設事業の主要プロジェクトの1つに参画。石炭をクリーン活用し、副生ガスからポリエステル原料のエチレングリコール(EG)を製造する世界最大規模となる、年産180万tのプラントへの「SEG技術」のライセンスと事業投資を行っている。同プラントは今年中には生産を開始する予定だ。
さらに広大な工業団地と豊富な資源を活用し、石炭に限らず多様な炭素源を素材に転化できる「SEG技術」をベースに、CO2やバイオマスを原料としたEGの開発をはじめとする様々なグリーン技術の開発にも着手していく。
なお「SEG技術」とは、合成ガスを原料とし、非石油由来でポリエステル製造原料の一種のEGを製造する技術。宇部興産がもつ技術を基にハイケムの触媒技術を組み合わせて独自に開発し、中国企業へのライセンスビジネスを展開している。