塩ビ工業・環境協会(VEC)がこのほど発表した需給実績によると、2021年(1-12月期)の塩ビ樹脂(PVC)の総出荷量は前年比2.7%減の156万6000tと、5年ぶりに160万tを割り込んだ。
国内出荷は、
2022年1月28日
2022年1月7日
需要期も高値では契約せず、安価な中国品も影響
塩ビ樹脂(PVC)の1月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比200ドル安の1700ドル/t、中国・その他向けは同130ドル安の1360ドル/tで決着した。台湾大手メーカーも、インド向け同120ドル安の1590ドル/t(ボリュームディスカウントなし)、中国向け同130ドル安の1360ドル/t(同なし)で決着している。
世界的な塩ビの需給タイトが継続する中、電力規制で中国カーバイド法塩ビの生産が減少したことや、石炭価格が高騰したこともあり、昨秋にアジア地域の塩ビ市況が高騰。それに伴い輸出価格も11月まで上昇基調を強めていた。しかし、
2021年12月20日
2021年12月8日
2021年11月8日
市況高騰で買い控えに、日本はシェア2位を回復
貿易統計によると、インドの7月の塩ビ樹脂(PVC)輸入は、前年同月比15.3%減の8万9800tとなった。新型コロナ感染拡大によるロックダウンの影響で輸入量が落ち込んだ昨年6月(5万8600t)以来、13カ月ぶりに10万tを割り込んでいる。
その背景として、PVCの市況が急激に上昇したことで、需要家が買い控えの姿勢を強めたことが挙げられる。春先は、米国寒波の影響で世界的な玉不足となり、需要家が玉確保に動いたため、インドの輸入量も5月(18万1100t)にかけて急増。しかし、市況が大幅に上昇したことで製品価格への転嫁が難しくなり、需要が一気に減少したことで、7月の輸入量は9万tレベルにまで低下する結果となった。
7月の輸入を国別でみると、
2021年11月5日
2021年10月27日
2021年10月7日
2021年9月17日
2021年9月1日
4カ月ぶりに反転、コンテナ不足で玉確保の動き
塩ビ樹脂(PVC)の9月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比140~150ドル高のCFR1590~1600ドル/t、中国・その他向けは同60ドル高の1270ドル/tで決着した。台湾大手メーカーは、インド向け同80ドル高の1410ドル/t(ボリュームディスカウントなし)、中国向け同60ドル高の1270ドル/t(同なし)で決着している。両地域ともこれまでと様相が一変し、4カ月ぶりに大きく反転する結果となった。
PVCのアジア市場は、海外大手メーカーのトラブル解消により需給タイトが緩むとの見方が強まったことで、