宇部興産グループのU‐MHIプラテックとU&Mプラスチックソリューションズはこのほど、射出成形機の新シリーズ機「emⅢ(イーエム・スリー)」を開発し、販売を開始したと発表した。
従来の「emⅡ」シリーズに比べ、省スペース・省エネ性能をさらに進化させ、12年ぶりの新シリーズとして上市した。「em」シリーズは型締構造が2プラテン式の電動射出成形機として、2001年に誕生。2008年にはさらに「emⅡ」「emR」の両シリーズを相次いで発売し、国内外の顧客に納入してきた。
新製品は従来のシリーズと同様に、自動車や二輪、家電、産業資材、住宅設備など、国内外の幅広い業種の顧客に向けてPRする予定だ。
型締力1300tのタイプに続き、型締力1050tも年内に販売開始する計画。省スペース性は2プラテン機の特長だが、「emⅢ(1300t)」は、さらにマシン全長を短縮。トグル式射出成形機の650tクラスのコンパクトな機長を実現した。設置スペースの確保がしやすく、工場内のレイアウトがより検討しやすくなる。
また、マシンの高さを下げ、「emⅡ」では必要だった作業床を不要にした。操作盤、型盤内へ簡単にアクセスでき、作業性・メンテナンス性がアップした。消費電力は従来機より20%以上低減。作動油量やグリス消費量も減り、ランニングコストを低減させた。
ドライサイクルは、従来機に比べ30%短縮し、業界最速を実現。ハイサイクル成形により生産性向上に貢献する。オプションで工場監視・稼働実績・アラーム履歴・品質管理・品質分析に対応する。