クレハはこのほど、グループ会社であるクレハアメリカ(米国テキサス州)を通じて、ウーツ社(米国テキサス州)にリードインベスターとして投資を行った。
ウーツ社は、
2022年2月17日
2021年8月25日
ダウは24日、大規模かつ集約された生産設備を通じて、供給安定性と原材料へのアクセス向上を図るため、メキシコ湾岸地域にアクリル酸メチル生産設備への投資を決定したと発表した。セント・チャールズ工場(米国ルイジアナ州)に年産5万tの生産設備を新設する計画で、2022年前半の操業開始を予定している。
ダウ・パフォーマンス・モノマーズおよびプラスチック添加剤事業部のグローバルビジネスディレクターであるジム・ナウブ氏は、「アクリル酸メチルは、水処理や熱可塑性プラスチック製品からインキ、樹脂、包装材料に至るまで幅広い用途で活用される重要な原料であり、市場の需要が高まっている。今回の生産増強により、北米だけでなく、世界の顧客へも同製品の供給が可能になる。ルイジアナ州での投資によって広がる可能性に期待している」とコメントしている。
なお、新規生産設備が稼働すると同時に、セント・チャールズ工場では、主にアクリル酸メチルとアクリル酸2-エチルヘキシルの生産に注力する。アクリル酸エチルの生産は、既存需要に対応する生産能力をもつテキサス州ディアパーク工場が担う。
2021年7月2日
信越化学工業は1日、シリコーン事業について、温室効果ガス(GHG)排出量の削減に資する総額200億円の投資を主力工場の群馬事業所で実施すると発表した。
投資内容については、自社での電力自給率をさらに高め、GHG排出量を現状比14%削減するために100億円を投資する。また、顧客の製造工程でのGHG排出量の削減や環境対応型製品に使用する、変性シリコーンオイルや成形用シリコーンゴム、放熱シリコーン材料の設備増強で100億円を投資する計画だ。
同社はカーボンニュートラルを経営の重要課題として取り組んでいる。シリコーン事業では、加工工程で二次加硫(加熱)を必要としないミラブル型シリコーンゴムを開発・上市した。同製品を使用することにより、加工時間を従来品より約9割も削減することが可能となり、顧客での省エネルギーと生産性の向上を可能とする。
また、ゴム成形品の軽量化を実現する低密度タイプのシリコーンゴムの用途は、自動車、航空機などの輸送機やウェアラブル端末など多方面にわたり、軽量化により省エネルギーに貢献する。これら2つの製品のほかにも、GHG排出量削減への貢献など、地球環境に貢献するシリコーン製品を数多く開発し供給している。
同社は、日本をはじめ主要国が目指すカーボンニュートラルの実現に向け、自社でのGHG排出量削減に加え、顧客をはじめ社会全体の排出量削減に資する製品の強化により一層注力していく。
2020年10月22日
BASFはこのほど、廃タイヤの熱分解を専門とするテクノロジー企業Pyrum Innovations(ドイツ、ディリンゲン/ザール)に1600万ユーロを投資すると発表した。Pyrum社のディリンゲン熱分解工場の拡張と技術の発展を支援する。
Pyrum社の廃タイヤ熱分解工場のタイヤ処理能力は年間1万t(1日当たりタイヤ2500~3000本の実績)で、この投資により2022年末までに生産ライン2つを追加する予定。さらに新たなパートナーとともに工場建設を予定しており、数年以内に年間最大10万tへの増強を見込んでいる。
BASFは「ChemCycling」プロジェクトの一環として、熱分解油の大半をマスバランス方式で新しい高品質・高機能のプラスチック製品の製造に使用する。一次化石資源で製造した製品と同じ特性をもち、カーボンフットプリントは軽減される。LCA分析でポリアミド6(PA6)はその傾向を示し、Pyrum社の廃タイヤ熱分解油を用いた場合のCO2軽減効果の試算では、PA6-t当たりの削減量は1.3tであった。
BASFはプラスチック産業のサーキュラー・エコノミー(循環型経済)への移行にコミットし、川上の化石由来原料を混合プラスチック廃棄物由来の油に置き換えることに注力しているが、廃タイヤ由来の熱分解油はそれに次ぐ原料として使用していく考えだ。
なお廃タイヤは、ISOなどの国際規格では「使用済みプラスチック廃棄物」に該当する。BASFは熱分解油の供給基盤を確立し、ケミカルリサイクルしたプラスチック廃棄物を原料とした製品の顧客への提供を目指しており、今回の投資で大きく前進できたとしている。
2020年2月26日
クレハは25日、グループ会社であるKureha America(米国テキサス州)を通じて、Boost Biomes(BB社:米国カリフォルニア州)への投資を行ったと発表した。なお、投資金額は非公開としている。
BB社は、米国ローレンス・バークレー国立研究所からの独占ライセンスを受け、自然界の微生物間の相互作用を解析する、独自のプラットフォームを構築したアーリーステージのスタートアップ企業。同社の技術は、農薬や食品保存剤などの目的用途に対して有効な微生物の組み合わせを短期間で効率的にスクリーニングすることができるユニークな特徴を持つ。
今回、クレハはBB社への投資を通じた連携により、その技術を活用して、社会課題の解決や人々の健やかな生活に貢献する事業に積極的に取り組み、さらなるビジネスポートフォリオの拡大を目指していく。
クレハは中期経営計画「Kureha‘s Challenge 2020」の中で、新規事業の国内外での探索と外部資源の活用による事業化の加速を掲げている。その一環として、提供価値ベース(Value Fit)でシナジーが期待されるアーリーステージのスタートアップ企業をターゲットとした出資と共同開発を推進。今後もオープンイノベーションによる新規事業シーズを数多く生み出していく予定だ。