ダウはこのほど、アジア太平洋の集積シュリンクフィルム用途向けに設計した、新処方の再生(PCR:Post‐Consumer Recycled)プラスチック樹脂を開発、商品化したと発表した。
この新たな樹脂「XUS 60921・01」は、PCR材料を40%含み、バージン樹脂製品に匹敵する性能のフィルムを製造できるように設計。また、同社の戦略的リサイクリングパートナーを通じて中国国内で回収された再生プラスチックを原料としており、南京にあるダウの委託生産企業で製造されている。
近年、eコマース需要が伸びることで、サプライチェーンの始まりから終わりまで製品を保護できると同時に、消費者のために廃棄物を最小限に抑えた、耐久性かつ効率性を備えた包装が求められている。
新処方PCR樹脂は、バージン樹脂由来の集積シュリンクフィルムに匹敵する性能をブランドおよび消費者に提供。製品の安全供給に貢献するとともに、環境に放出されるプラスチック廃棄物の量も削減する。集積シュリンク用途のコア層は、この樹脂を100%使用するように設計されており、リサイクル材料含有率13~24%のフィルムの開発を可能とする。
新処方のPCR樹脂は、CO2とエネルギーフットプリントを削減し、コンバーター企業やブランドオーナー、小売業者がそれぞれのサステナビリティ目標を達成することに貢献するだけでなく、廃棄物となるかもしれないプラスチックに、新たな最終用途を見出だすものとなる。
今回の新製品は、リサイクル材料を製品に取り込むことに注力し、プラスチックの循環型経済を発展させる、という同社の包括的戦略の一環となる。