デンカ 新青海川発電所送電でクリーンエネルギーを拡大

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2021年2月5日

 デンカはこのほど、新潟県糸魚川市内に竣工した自家水力発電所「新青海川発電所」の送電を開始したと発表した。環境に配慮したクリーンエネルギー利用拡大と事業基盤強化のため、2014年に建設を決定。長期安定操業や台風・集中豪雨などの自然災害に耐えられるよう、最新の遠隔操作機能の導入や発電所設備の高強度化を図り、関係官公庁や地元関係者の協力・支援の下、約100億円の投資金額と約6年間の工期を経て完成した。

 最大出力は8100kWで、年間約1万3000tのCO2排出量削減に貢献する。発電した電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取)制度で約20年間電力会社へ販売し、その後は自家電力として使用する予定だ。

 同社は100年以上にわたり自家水力発電所を運転し、現在は姫川流域、青海川流域に新青海川発電所を含む計16カ所の自社水力発電所をもつ。合計の最大出力12.6万kWは民間企業では国内屈指の規模で、約17万世帯の電力に相当する。さらに、同社と北陸電力が共同出資する黒部川電力を通じて同市内に「新姫川第六発電所」(来年4月送電開始予定)の建設も進め、稼働後の合計最大出力は14万kWとなり、年間約2万2000tのCO2排出量削減に貢献する見込みだ。

 同社はSDGsを羅針盤に、2050年までにカーボンニュートラル実現に向けてクリーンエネルギーのさらなる利用拡大を検討している。様々な環境保全・保護の取り組みを進め、地球環境に配慮した企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。