三井化学アグロは27日、全国農業協同組合連合会(JA全農)と共同で開発を進めている、新規水稲用除草剤「サイラ(CYRA)」(一般名:シクロピリモレート)の有効成分「サイラ」を含む製品の農薬登録を申請したと発表した。
日本国内で農薬登録を申請したサイラ混合剤の製品については、2020農薬年度からの販売を目指す。三井化学アグロは今後、JA全農と共同で上市準備を進めるとともに、水稲栽培農家の要望に沿った新しい混合剤の製品開発を進めていく。
サイラは三井化学アグロが発明した新規原体の1つで、水田に発生する広範囲な広葉雑草・カヤツリグサ科雑草に有効だ。新規な作用機構を持ち、日本国内の水田で発生が認められるALS(アセト乳酸合成酵素)阻害剤抵抗性の雑草にも効果を発揮する。
また、水稲に対する安全性が高く、長期間の残効性も期待できることから、近年使用が増加している田植え同時処理や直播き栽培にも適用可能。三井化学アグロは、これからも独自性の高い新規原体の創製と農薬製品の開発を継続することで、食糧生産の向上に貢献していく考えだ。