昭和電工は6日、日立化成買収関連の費用として216億円、黒鉛電極事業の生産能力適正化に関する特別損失47億円を計上すると発表した。
買収費用の内訳は、営業費用が43億円、営業外費用173億円であり、借入金利息(12億円)以外は一時的な費用としている。また、特別損失については、稼働率が低下していたドイツの黒鉛電極工場で閉鎖の交渉が労使協議で合意に至ったことが背景にある。
一方、前回5月発表時に未定に変更していた2020年12月期第2四半期(1-6月期)の連結業績予想を発表。売上高3266億円、営業損失258億円、経常損失432億円、純損失545億円を見込む。
世界的に鉄鋼生産が減少したことで黒鉛電極は販売減少・市況下落となり、棚卸資産低価法による簿価切り下げで217億円を計上。石化製品は、ナフサ価格急落の影響で製品市況が下落し、受け払い差が悪化する。コロナ影響では、化学品セグメントやアルミニウムセグメントの製品の出荷減少が想定される。また、特別損失を計上することも損益を押し下げる要因となる。