昭和電工 統合新社の長期ビジョン、4つの事業群で高成長

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2020年12月11日

 昭和電工は10日、昭和電工マテリアルズ(旧・日立化成)との統合により目指す「統合新会社の長期ビジョン」(2021~2030年)を策定したと発表した。昭和電工は、両社が早期に統合し将来に向けた成長の基盤を確立するため、長期ビジョンの検討を進めていた。

 長期ビジョンでは、存在意義(パーパス)として、「化学の力で社会を変える」を掲げ、目指す姿「世界で戦える会社」「持続可能なグローバル社会に貢献する会社」を実現させていく。川中(昭和電工)の素材技術と川下(昭和電工マテリアルズ)のアプリケーション技術、両社の評価・解析技術を融合し、ブレークスルーを実現する世界トップクラスの機能性化学メーカーとして、顧客にワンストップソリューションと新たな機能を提供し持続可能な社会全体へ貢献していく。

 ポートフォリオは、コア成長事業(エレクトロニクス、モビリティ)、次世代事業(ライフサイエンス)、安定収益事業(カーボン、石油化学、デバイスソリューション、産業ガス、基礎化学品、アルミ圧延品、アルミ缶、コーティング、電子機能材、エネルギー)、基盤事業(セラミックス、機能性化学品、アルミ機能部材)の4つに集約。特に、基盤事業の幅広い技術・素材によって、各事業群の競争力強化と、将来の新たな有望市場への事業拡大につなげていく。長期数値目標では、指標としてTSR(株主総利回り)として25%水準を掲げ、2025年に、売上高1.6兆円、EBITDA3200億円、対売上EBITDA20%、ROE15%を挙げた。

 一方、2023年までの短中期のシナジーも追求する。事業ポートフォリオ再編では2000億円規模の事業売却、また収益体質改善施策(2023年末で280億円削減)や資産のスリム化(2021年までに500億円改善)にも取り組む。今後のスケジュールでは、来年7月に実質統合、同年10月に本社統合、2023年1月に法人格統合を目指す。

 統合新会社は、今後もグローバル競争の激化や市場構造の変化が予想される化学産業にあって、顧客企業に新たな機能・価値を提供し続け、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。

日立化成 食品包装・厨房ブランド名を「キッチニスタ」に変更

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2020年9月3日

 日立化成はこのほど、今年10月1日の「昭和電工マテリアルズ」への商号変更に伴い、同日より食品包装用ラップフィルムと厨房関連製品のブランド名を「KitcheNista(キッチニスタ)」に変更すると発表した。また食品包装用ラップフィルムの製品名は、「日立ラップ」から「キッチニスタラップ」に変更する。

 ブランド名は英語の「Kitchen」(台所、厨房)とイタリア語で「~する人」「~の専門家」を意味する「ista」を組み合わせ、ロゴマークは、調理に欠かせない「火」をイメージした赤色とした。キッチンで活躍する全ての人を応援し、その活躍をさらに輝かせたい、そして役立つツールとして愛され続けたい、という思いを込めている。

 これに合わせ、パッケージデザインも明るい色調で、判別しやすい色、使いやすいデザインに刷新した。これまで以上に調理を楽しんでもらいたいという思いだ。なお、これら変更に伴う生産拠点、製法の変更はない。

 同社は1980年の「日立ラップ」発売以来、「抗菌日立ラップ」「抗菌日立ラップ・ブルータイプ/レッドタイプ」「詰替え用ラップ」など、使う場所や使う人の様々なニーズに対応した製品をラインアップ。国内のホテルやレストランなどの業務用小巻ラップ市場でトップシェアを占める。

 日立化成は、今後も顧客のニーズを先取りした製品開発を進め、業務用用途のさらなるシェア拡大を図る考えだ。

 

昭和電工 日立化成の商号を変更、昭和電工マテリアルズへ

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2020年6月24日

 昭和電工は23日、今年4月28日付で連結子会社化した日立化成の商号を「昭和電工マテリアルズ」に変更すると発表した。同日開催の定時株主総会において決議され、商号変更は10月1日を予定している。

 商号を変更した理由について、昭和電工は、「日立化成は当社グループとして新しいスタートを切ることになる。日立化成が有する、素材特性を生かした材料設計や機能評価・モジュール部品化を含むプロセス技術に至る機能設計力と、昭和電工グループの幅広い素材技術を融合していくことで、お客さまや社会に最適なソリューションを提案していきたいという想いを込めた」とコメントしている。