大洋塩ビ 大阪工場を停止、2工場に集約し競争力強化

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2018年9月25日

 東ソーは21日、グループ会社の大洋塩ビがコスト競争力強化のため、2020年6月末で大阪工場(生産能力:15万8000t/年)を停止することを決定したと発表した。

 大洋塩ビは1996年に、東ソー・三井東圧化学(現在は三井化学)・電気化学工業(現在はデンカ)の3社で設立。2000年に現在の出資比率である東ソー68%、三井化学16%、デンカ16%に変更し、国内3工場体制で事業を運営してきた。

 しかし、国内塩化ビニル樹脂の事業環境は、供給過剰の状態に改善がみられず、今後の国内需要についても、人口の減少や住宅着工戸数の減少予測などを背景に、低調に推移することが推定される。

 このような状況下、大洋塩ビは四日市工場(生産能力:31万t/年)と千葉工場(同10万2000t/年)に生産を集約し、生産の効率化とコスト削減を図ることが最適であるとの判断に至った。

 大阪工場停止後は、四日市・千葉の2工場で最適生産体制を確立し、競争力を強化する方針だ。

【合成ゴム特集】東ソー 豊富なグレードでCRを展開

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2018年9月20日

 東ソーのポリマー事業部では、合成ゴムに関してクロロプレンゴム(CR)と、クロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)の2種類の特殊合成ゴムを展開している。

 同社によると、CRは2016年ごろから世界的にタイトな状況にあり、年率4%前後の伸び(同社推定)を示しているという。その要因として、需要分野の全般的な好調さに加え「医療用手袋や水系(非溶剤系)接着剤として使われる、ラテックスの需要増」を、同事業部機能性ポリマー部合成ゴムグループの糸瀬英之リーダーは挙げる。

 また、「かつては

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【2018年 夏季特集】 東ソー代表取締役社長  山本寿宣氏

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2018年8月9日

各製品がフル生産フル販売継続、能力増強が大きなテーマ

 ━ 世界情勢が大きく変化し、事業環境にも影響を与えそうだ。

 世界情勢では米国と中国の貿易摩擦が懸念材料だ。米国は鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税をかけたが、さらに7月には、中国製品の500品目に対し順次追加関税をかける方針を打ち出した。これが米中間の問題に留まらず、欧州や日本にまで及ぶ可能性もあり、事業環境は先行き不透明となっている。

 また、為替の変動は収益に大きな影響を与える。足元の為替は110円を超える水準となっているが、今後、100~110円のレンジで動くのではないか。こうした中、やはり重要なのは、自分たちがやるべきことに注力し、各事業の施策を着実に進めていくことだろう。

 一方、中国政府の環境規制強化の動きも重要な要素だ。当社製品で言えば塩ビ樹脂(PVC)が影響を受けるため、カーバイド法の規制に注目している。カーバイド法は水銀触媒を使用していることから環境問題が取りざたされており、カーバイド法PVCなどの生産や能増計画が抑えられている。

 足元ではPVC市況も利益が確保できる水準で推移しているが、規制が変わる可能性もあり注視が必要だ。

 ━ コンプライアンスやESGの取り組みについて。

 昨年来、製造業において不祥事が発生したことから、ステークホルダーの目が厳しくなっているのは事実だ。グループ全体でのコンプライアンス強化も重要だ。アジア地域における

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