三井化学と三井物産 本州化学への共同TOBが成立

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2021年6月15日

 三井化学と三井物産は12日、共同により1株1830円で5月17日から実施していた本州化学工業への株式公開買い付け(TOB)について、11日に終了したと発表した。

 買い付け予定株数の下限とした145万5200株を上回る、351万9137株の応募があり、そのうち三井化学は264万394株、三井物産は87万8743株を買い付けた。決算開始日は今月18日。残りの本州化学株ついては、今後株主から買い取るスクイーズアウトを予定し、三井化学(持株比率51%)と三井物産(同49%)の両社による本州化学の100%子会社化を目指す。買い付け金額は、総額で96億円を超える見込み。

AGC 遺伝子・細胞治療CDMOサービス拡大を本格化

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2020年11月27日

 AGCはこのほど、株式公開買い付けで100%子会社化したMolecular Medicine(イタリア)の社名をAGC Biologics(イタリア)に変更した。AGC Biologics社のグローバルネットワークに遺伝子・細胞治療CDMOを組み入れ、サービス拡大を本格化する。

 遺伝子・細胞治療は、遺伝子または遺伝子を導入したヒト細胞などを人体に投与する最先端医療の1つ。世界中で進行中の治験数はすでに約1000件を超え、CDMO市場も高い成長が見込まれている。AGC Biologics(イタリア)は、遺伝子・細胞治療の開発・製造を行い、細胞加工・ベクター製造などのプラットフォーム技術をもち、バイオベンチャーから大手バイオ医薬品製薬会社まで様々な顧客にGMP対応の遺伝子・細胞治療CDMOサービスを提供している。

 すでにミラノを起点に、欧州のほか日米グローバルに遺伝子・細胞治療CDMOサービスを提供できる体制にあり、今後の日米拠点での製造拠点の設置も視野に、遺伝子・細胞治療CDMOサービス分野でのグローバル一体運営を推し進める。

 AGCグループはライフサイエンス事業を戦略事業の1つと位置づけ、合成医農薬CDMOと動物細胞と微生物を使うバイオ医薬品CDMOで積極的な買収・設備投資で事業を拡大。2025年に売上高1000億円以上の目標を、2~3年前倒しで達成する見込み。成長著しい遺伝子・細胞治療領域までCDMO事業の幅を広げグローバル展開し、製薬会社、患者、社会に貢献していく。

AGC 伊モルメド社を連結子会社化、CDMOの事業を拡大

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2020年8月18日

 AGCはこのほど、遺伝子・細胞治療のCDMOサービスを手掛けるイタリアのモレキュラー・メディシン(モルメド社)の株式公開買い付けが終了したと発表した。応募株式は全体の93.23%相当で、支払い完了後にAGCグループの連結子会社となる。またその後、追加買い付け期間を経て上場廃止となる予定。

 遺伝子・細胞治療は、遺伝子、または遺伝子を導入したヒト細胞などを人体に投与する治療法で、現在注目されている最先端医療の1つ。この分野の発展はめざましく、現在世界中で進行中の治験数はすでに約1000件を超え、CDMO市場も高い成長が見込まれている。

 モルメド社は、自社の創薬を起点に、細胞加工・ベクター製造などのプラットフォーム技術を確立しており、大手製薬やバイオテック企業に対して、GMP対応の遺伝子・細胞治療薬CDMOサービスを提供している。

 今回の株式公開買い付けを行ったAGCの100%子会社・AGCバイオロジクスは、日本・米国・欧州の世界3極で、動物細胞と微生物を用いたCDMOサービスを提供。すでにハイデルベルグ工場(ドイツ)では、遺伝子・細胞治療薬の原料であるプラスミドの製造受託を事業化しており、モルメド社と大きなシナジーを発揮することが見込まれる。

 さらに、モルメド社の高品質な遺伝子・細胞治療薬CDMOサービスをAGCバイオロジクスのグローバルネットワークに組み入れることで、より大きな事業成長を見込む。

 AGCグループは、バイオ医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業の1つと位置づけており、2025年に1000億円以上の売上規模を目指している。これまで合成医薬品CDMO、動物細胞と微生物を用いたバイオ医薬品CDMOで積極的な買収・設備投資を行い、その事業を拡大させてきた。今回の買収により、成長著しい遺伝子・細胞治療領域にまでCDMO事業の幅を広げグローバルに展開することで、製薬会社、患者、そして社会に貢献していく考えだ。