マーケティング体制変革へ、市場の変化に合わせ
帝人は日本で最初に商業生産した独自の製法と、コンパウンド技術を強みとして、ポリカーボネート(PC)事業を展開している。
同社にはプロジェクトによりPC樹脂を扱う部署がいくつかあるが、樹脂事業本部樹脂ソリューション営業部門では、PC関連の主力製品として、PC樹脂「パンライト」と、PC樹脂とアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂のポリマーアロイである「マルチロン」を扱っている。
現在、「パンライト」で注力しているのは、眼鏡用途やシリコンウエハーのキャリアケース、自動車用途など。眼鏡用途では厳しい品質管理や、ブルーライトをカットする波長のコントロール技術などが評価されて使われている。
半導体工程で使われるシリコンウエハーのキャリアケースは、ケースから不純物やガスが発生するとシリコンウエハーが痛むため、高純度のPC樹脂が求められる。同社独自製法による純度の高さが採用のポイントとなっている。
さらに、半導体の微細化に伴い、顧客からの要求特性が変わっていくが、それに的確に対応できることも選ばれている理由だ。
自動車用途ではヘッドライトのほか、電装化に伴いコックピットパネルの検討が進んでいる。
また、繰返し滅菌して利用できる製品として、