住友化学は17日、ドイツのSAP社が提供する次世代基幹業務システム「SAP S/4HANA」を導入し、2021年度をめどに運用を開始すると発表した。今後、全世界のグループ会社にも展開していく。
同システムの導入に伴い、生産管理・物流・販売・会計などの業務プロセスを見直し、効率化するとともに、経営を支える情報基盤を再構築することで、より生産性の高い働き方の実現を目指す。
SAP S/4HANAについては、すでに一部の海外グループ会社に先行して取り入れ、運用している。今後、同社とその他のグループ会社にも導入・展開することで、経営管理情報のさらなる可視化と精度の向上を図る。
また、顧客やサプライヤーと在庫情報や出荷情報をリアルタイムに連携し、サプライチェーンマネジメントを従来以上に強化することで、より効果的な生産・販売活動につなげていくとともに、RPAやAIなど最新のIT技術を最大限活用し、オフィス業務の抜本的な効率化も進めていく。
同社は現中期経営計画のテーマの1つに「IoT時代の業務革新とワークスタイル変革」を掲げている。その取り組みとして、「プラント関連業務プロセス・情報のデジタル化」「グローバルサプライチェーン情報のリアルタイム可視化・高度化」「クラウドソーシングや最新テクノロジーの積極活用による業務効率化」など複数のプロジェクトを、グローバルに推進している。
同社は今後も、「IoT時代の業務革新とワークスタイル変革」の実現を通じて、持続的な成長と企業価値の向上に努めていく方針だ。