【化学企業 入社式訓示③】宇部興産 泉原雅人社長

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2020年4月6日

 皆さん、宇部興産への入社、おめでとう。本日、ここに127名の新入社員の皆さんを迎えることができたことを、大変嬉しく思う。

 当社は120年を超える歴史を持つ会社だ。石炭の採掘事業から始まり、「限りある資源を、技術革新によって無限に発展できる工業に生かそう」と、機械・セメント・化学事業へと業容を拡大してきた。

 この発展を、会社のみならず、全てのステークホルダーと共有していきたい。これが当社の創業の精神である「有限の鉱業から無限の工業へ」であり、「共存同栄」だ。我々はこれらの精神をDNAとして受け継ぎ、これからも常に時代の要請に応じ、新たな事業に取り組みながら、変化に挑戦する風土を今後も大切にしていきたいと思っている。

 今年の2月にセメント事業などを三菱マテリアル社と統合する検討を開始する旨を発表したが、これも大きな「変化への挑戦」だ。

 セメント事業を将来にわたって持続的に発展させるためには、製造部門も一体化し、収益基盤のさらなる強化を図ることが不可欠。これによりUBEグループの経営体制を大幅に変更することになる。大きなチャレンジと言えるが、グループで働く全ての人にとってもプラスになると確信している。

 昨今の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、今後の世界経済への影響は過去に例のないものになる見込みだ。また経済面のみならず、働き方や行動様式、社会のあり方全般にもその影響を及ぼし、コロナショック後の世界は今までと大きく変容したものになるかもしれない。

 しかしながら、このように混沌とした、変化の激しい時代であるからこそ、皆さんには落ち着いて、まずは社会人としての生活に慣れ、足下の環境に着実に対応することをお願いしたい。その一方で将来を見据え、常に自己を見つめ直しながら、自ら積極的に変化に対し挑戦してほしい。

 我々は「モノづくり」の企業だ。「安全はすべてに優先する」という認識の下、労働災害や設備・環境事故を起こさないことが事業の大前提となる。今後、製造に直接関わる人はもとより、開発や営業、管理業務に携わる人も、しっかり胸に刻み、心身ともに健康で、安全に会社生活を送っていくことをお願いする。

 

《化学企業トップ年頭所感》宇部興産 泉原雅人社長

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2020年1月8日

 昨年は、国内では平成が終わり、令和という新しい時代が始まるという節目の年だった。世界の政治・経済情勢は、自国中心主義の風潮がますます強まる中、米中貿易摩擦などの貿易障壁の高まりや英国のEU離脱問題の混迷、地政学リスクなど、不安定な政治的状況が実態経済に大きな影を差すようになり、中国など主要各国で成長の同時減速という事態が広がった。

 不透明な政治情勢を背景とした景気の落ち込みは、今年も当面続くと思われる。とはいえ、その中で新たな時代の胎動は着実に進んでいる。今年の始まりにあたり、皆さんに次の2点をお願いする。

 1つ目は、1人ひとりが心身ともに健康であること。職場の安全については、環境事故撲滅や設備保全の改善のための取り組みも含め、活動の有効性を検証し、必要に応じた見直しを行いながら、安全文化を定着させていこう。

 昨年のラグビーワールドカップ以来、「ONE TEAM」という言葉が盛んに言われ、流行語大賞にもなったが、まさにチームとして変化に立ち向かい、力を発揮するための大前提は1人ひとりの安全と健康だ。今年も、個人の生活と職場の両方で、安全と健康に努めてほしい。

 2つ目は、自分の仕事のやり方が今の時代に合ったものか、あるいは今後の時代の流れを見据えた時に、その進むべき方向性に合ったものか、改めて見直し、積極的に変えてほしい。

 先行きが不透明な時代であるからこそ、少しでも先を見る努力をし、将来に備えつつ自分の今の仕事を軌道修正していくことを、1人ひとりが心掛け、「変えながらやり抜く」ことが肝要だ。常に「最新の未来」を探り、それを踏まえてやり方は調整しながら、しつこくやり抜く努力をしよう。

【化学企業 入社式訓示③】宇部興産 泉原雅人社長

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2019年4月4日

 皆さん、宇部興産への入社、おめでとう。本日、ここに108名の新入社員の皆さんを迎えることができたことを、大変嬉しく思う。

 会社としては、皆さん一人一人やりがいをもって働ける「場」を提供していきたいし、安心して長く働くことができる「環境」を整備していくよう努力する。皆さんは、性急な自己実現を図ることよりも、焦らず、基本動作をしっかり覚え、幅広い経験を積み重ねることに努めてほしい。

 当社は120年を超える歴史をもつ会社だが、昔ながらのやり方に縛られている会社ではない。石炭の採掘事業から始まり、限りある資源を、技術革新によって無限に発展できる工業に生かそう、ということで、機械・セメント・化学事業へと業容を拡大してきた。

 この発展を全てのステイクホルダーと共有していきたい、という想い、これが当社の創業の精神である「有限の鉱業から無限の工業へ」であり、「共存同栄」だ。

 この精神をDNAとして受け継ぎながら、常に時代の要請に応じ、新たな事業にチャレンジしながら、自らを変革していく、このような「変化を恐れない風土」があったからこそ、当社の今がある。

 当社は本年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、さらなる成長を目指していく。

 皆さんには、変化を恐れず、自ら変化に挑戦していく、一方で、変化に惑わされずに、長い目で見たキャリア形成を図ることを心掛けてほしい。

 われわれは「モノづくり」の企業だ。まずは安全第一で、労働災害や設備・環境事故を起こさないことが、事業の大前提となる。

 今後、製造に直接関わる人はもとより、開発や営業、管理業務に携わる人も、しっかりと胸に刻み、心身ともに健康で、安全に会社生活を送っていくことをお願いしたい。