積水化学工業は22日、連結子会社である積水ポリマテックがEVなど環境対応車向け放熱材料の生産拠点を新設し、量産を開始したと発表した。
米国では
2023年11月24日
2023年1月17日
2021年11月30日
2020年10月1日
積水化学工業は30日、連結子会社である積水ポリマテックが、10月からオランダ新工場でEV(電気自動車)など環境対応車向け放熱材料の量産を開始すると発表した。なお、同新工場は積水ポリマテックの100%子会社SEKISUI POLYMATECH EUROPE(SPE)の工場となる。
欧州では、各OEM(車輌メーカー)でのEVやPHVといった環境対応車の開発が盛んになっており、動力源として搭載されるLIB(リチウムイオン電池)の熱対策ニーズが急速に拡大。この市場成長をにらみ、積水ポリマテックは2018年にSPEを設立し、2019年からオランダのルールモンド市に積水化学が保有する敷地内で新工場の建設を進めてきた。新型コロナウイルス影響による一部の設備納入の遅れがあったものの、今年7月から試作生産を行っており、この10月より本格的な量産を開始する。
SPEではLIB向けとして需要の大きいグリス状(半液状)の放熱材料から生産を開始。同製品を当面の主力商材と位置づけているが、5G基地局向けシート状製品の生産も数年内での立ち上げを検討していく。新工場では独自の製造プロセス設計によるグリス製品の自動化生産を実現しており、年産約100万リットルのグリス状放熱製品を生産する能力をもつ。これは約50万台分のEVへの搭載量に相当する。
また、今回の稼働により、従来の日本・タイおよび今年4月に生産設備を立ち上げた中国と合わせ、グローバル四拠点での放熱材料生産体制が整った。この体制をベースに、積水ポリマテックの放熱材料事業の売上高は、2022年度に100億円を計画している。