積水化成品 タイで2拠点目の成型工場が生産開始

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2018年9月20日

 積水化成品工業は19日、連結子会社の「Sekisui Plastics(Thailand)」(設立2012年)がタイ・ラヨーン県に工場を新設し、「ピオセラン」をはじめとする高機能・汎用発泡プラスチックス成形品の生産を開始したと発表した。

 タイの子会社では同国での事業拡大を目的として、バンコクの北部に位置するサラブリ県に成形拠点を設置し、主に梱包資材や部材を自動車部品メーカーに供給している。

 現在、世界の自動車市場は拡大を続けており、アジアでも継続的な安定成長が見込まれている。また、各国の環境規制が強化される中、EV(電気自動車)シフトが加速すると考えられ、部材の軽量化・安全性・断熱性能向上などに寄与できる同社の素材に対する要望は、ますます高まっている。

 こうした中、2拠点目となるラヨーン工場が稼動したことにより、サラブリ工場と連携し、さらなる顧客ニーズへの迅速対応と安定供給が可能となった。

 同社は今後も、南東アジアエリアでの顧客満足度の向上を図るため、自動車市場だけに留まらず、家電・IT分野でも積極的な拡販を進めていく。なお、2020年度のタイ全体での販売計画は、12億タイバーツ(約40億円)を見込んでいる。

積水化成品 耐熱・難燃性発泡体を開発

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2018年9月4日

 積水化成品工業は3日、輸送機器などの構造部材に適応可能な耐熱性を持つ難燃性のエンジニアリングプラスチックビーズ法発泡体を開発し、製品化に向けて準備を進めていると発表した。特長は130℃近い環境下でも寸法安定性に優れていること。難燃性ではUL94 V‐2(10倍発泡、t=12mm)相当を達成。軽量性については、発泡倍率5~10倍の範囲で調整可能だ。

 自動車や航空機などの輸送機器分野では、省エネやCO2排出量低減の観点から、構造部材の樹脂化やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の活用などによる軽量化が進んでおり、構造部材として適応可能な、高耐熱・高強度で軽量化に寄与する樹脂素材が求められている。

 同社では、このような市場の要望に応えるため、耐熱・難燃性発泡体を開発した。今後の展開としては、優れた耐熱性や難燃性、軽量性、断熱性などを生かし、自動車や航空機、船舶などの輸送機器に加え、電子機器などの産業分野の構造部材としての展開が可能と考えている。なお、5~7日に開催の「第1回名古屋クルマの軽量化技術展」に展示する予定だ。