AGC 製造受託のコロナ治療薬候補、米で臨床試験を進行

, , , ,

2020年6月3日

 AGCはこのほど、CDMO事業子会社である米AGCバイオロジックス社が原薬製造を受託している、米CytoDyn社の開発した新型コロナウイルス向け治療薬候補「レロンリマブ」について、FDAが第Ⅱb/Ⅲ相臨床試験実施を承認したと発表した。

 CytoDyn社の開発した「レロンリマブ」は、HIVや乳癌の患者向けに開発されている治療薬。同治療薬を新型コロナウイルスの患者に投与することで、サイトカインストーム(血中サイトカインの異常上昇が起こり、多臓器不全にまで進行する状態)を抑制する効果などがあり得ると考えられている。

 すでに米国の新型コロナウイルス重症患者に実際に投与され、効果が確認されたことから、今回の臨床試験進行の承認が行われた。

 AGCグループは、製薬会社の新型コロナウイルスワクチンや治療薬の製造を担い、新型コロナウイルスの感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していく。