日立化成 横浜サイトで再生医療等製品の製造業許可取得

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2020年6月30日

 日立化成はこのほど、再生医療等製品に特化した製法開発・受託製造施設「横浜サイト」(横浜市)が、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」に基づく再生医療等製品の製造業許可を取得した。

日立化成 横浜サイト
日立化成 横浜サイト

 再生医療はけがや病気で損傷した組織・臓器および免疫の機能を回復させるため、体外培養した細胞などを体内に移植する治療法で、がん免疫療法や体性幹細胞、iPS細胞などを用いた治療法がある。近年、がん免疫療法や体性幹細胞を用いた治療法の臨床応用例が急増し、再生医療市場の急速な立ち上がりが期待されている。

 同社は、2017年に米国の再生医療等製品の受託製造大手PCT(現Hitachi Chemical Advanced Therapeutics Solutions)を完全子会社化。そこで得た製法開発と製造に関する技術と運営ノウハウを取り入れ、再生医療等製品の製法開発・受託製造サービスを提供する横浜サイトを新設した。

 また昨年、ドイツに製造拠点を持ち、欧州や米国の製薬企業向けに再生医療等製品の受託製造を行うアプセスバイオファーマを完全子会社化。これにより日立化成グループは、米国3カ所、日本と欧州に各1カ所、計5カ所の製造拠点を中心に、再生医療等製品の受託製造事業をグローバルに展開している。

 同社は再生医療等製品の製造業許可を得たことにより、今後、薬機法に基づく再生医療等製品の治験薬・医薬品製造を通して再生医療の発展に努めるとともに、将来の量産体制に向けた製造技術を確立し、患者のQOL向上に貢献していく考えだ。