三井化学ファイン 超微細スクリーン印刷技術を共同開発

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2020年11月26日

 三井化学ファインは25日、高硬度2層ウレタンスキージーのメーカーである大阪ケミカルらとの共同により、スクリーン印刷法でライン&スペース(L/S)=20/20㎛を可能にする超微細印刷技術を世界で初めて開発したと発表した。同技術は、既存のスクリーン印刷ラインに導入可能であり、競争力のある超微細印刷が期待される。三井化学ファインらは今後、同技術の普及を図るために今年度末より顧客への営業活動を開始し、来年度中の実用化を目指していく考えだ。

タッチパネル中の超微細スクリーン印刷例
タッチパネル中の超微細スクリーン印刷例

 近年、タッチパネル(静電容量方式)はスマホやタブレット、ノートPC、車載などに多く使用されている。また、ICT技術の進歩とともに高い検出感度を実現するため、センサとなる電極には狭ピッチ化・超微細化が求められている。こうした中、L/S=50㎛以下の超微細印刷は、微細配線化に優位性のあるフォトエッチング法が主流となっている。スクリーン印刷法はフォトエッチング法と比較してコスト競争力はあるものの、L/S=50/50㎛レベルが限界とされ、超微細印刷への使用が限られてきた。

スクリーン印刷に使用されるウレタンスキージー
スクリーン印刷に使用されるウレタンスキージー

 今回この課題に対し、ウレタンスキージーの販売を手掛ける三井化学ファイン、平滑性と膜厚安定性に大きな特徴をもつ高硬度2層ウレタンスキージーを製造する大阪ケミカル、製版メーカーのムラカミ、ペーストメーカーのアサヒ化学研究所、印刷機メーカーのセリアコーポレーションの5社は共同で、スクリーン印刷法でL/S=20/20㎛を可能とする超微細印刷技術を開発した。