ダイセルは5日、グループ会社であるダイセル・エボニックが、今年度の「近畿地方発明表彰」で、「ゴム‐ナイロン複合化シート」の功績により「発明奨励賞」を受賞したと発表した。
「地方発明表彰」は優れた発明などを生み出した技術者・研究者に対して行われるもので、1921年からの歴史がある。今回の表彰では、優れた発明の完成、実施効果の高さ、地域産業への貢献が評価された。
同発明は、ナイロンフィルムとゴムを化学反応で直接接合させたシート。「R‐COMPO」として販売しており、世界的にもユニークな素材として、ビジネスシューズ、カジュアルシューズを問わず、様々な靴に採用されている。特に靴底に使われ、従来以上の軽量化とグリップ力を実現し、スポーツ分野ではオリンピック出場選手にも愛用されている。
これまで必要だった接着剤、溶剤が不要なため、作業者の健康や周辺の環境に対してより配慮した製造が可能だ。なお表彰式は、11月19日に福井市の「ザ・グランユアーズフクイ」で行われる。