帝人フロンティアはこのほど、真球状特殊ファインセラミックスの使用により、高い遮熱性を示し、平滑できれいな塗装面を実現する遮熱塗料「ソルフリオ」の販売を開始すると発表した。
同社は、環境戦略として「THINK ECO」を掲げ、衣料から産業資材までの幅広い用途で省エネに役立つ素材や製品を展開している。今回、販売を開始する「ソルフリオ」をはじめ、今後も省エネに貢献するソリューションの提供に注力していく考えだ。
近年、地球温暖化による猛暑や、熱中症による健康被害の深刻化などにより、暑さ対策への関心とともに、遮熱製品に対するニーズが高まっている。中でも遮熱塗料は、暑さ対策に加え、省エネにも有効であることから、市場で高く評価されている。ただ、既存製品には、幅広い素材に対応し平滑できれいな塗装外観が得られるものは多くなかった。
こうした中、同社は、幅広い素材に対して高い遮熱効果を発揮し、平滑できれいな塗装面が得られる遮熱塗料の開発に成功した。特長として、①真球状特殊ファインセラミックスが均質に配置された塗膜を形成することで太陽光の近赤外線を効率よく反射し塗装面の温度上昇を抑制する高い遮熱効果、②凹凸の少ない平滑で光沢のある塗装面を実現し、高いレベリング性を保有、③80㎛と薄い膜厚であり、表面硬度は鉛筆硬度3Hと高硬度、④無機素材や金属素材、プラスチックなど幅広い素材に対応可能、などが挙げられる。
同社は今後、屋根や外壁、エアコン室外機、分電盤などの屋外設備向けに販売を開始。その後、屋外スポーツ施設・器具やコンテナ、金属製構造物など幅広い用途に展開していく。売上目標として、2021年度に5000万円、2024年度には3億円を目指す。