BASF、イタリアの酸化防止剤工場を能増、デボトルで20%

, , , ,

2020年2月17日

 BASFはこのほど、イタリアのポンテッキオ・マルコーニサイトの酸化防止剤「イルガノックス1520L」の生産能力を、20%拡大する計画を発表した。オペレーションのボトルネックの解消により実施するもので、来年の第1四半期に稼働する予定。

 同社はプラスチック添加剤の世界的なリーディングサプライヤーであり、同製品は酸化防止剤の主要製品ポートフォリオの1つ。生産能力の拡大により、同社は高まる市場需要に対応し、世界中の顧客により良いサービスを提供することを目指す。

 「イルガノックス1520L」は溶液重合や乳化重合、熱可塑性エラストマー、プラスチック、接着剤、シーラント、オイル、潤滑剤といった、幅広い用途に有効な酸化防止剤。単独、少量、あるいは補助安定剤なしで使用され、加工時や長期の熱老化安定性の両方に寄与する、他に類を見ない特長がある。

 必要に応じて、同製品を二次酸化防止剤やベンゾフラノン、光安定剤、機能安定剤など、他の添加剤と併用することもできる。

ソンウォン ポリオールなど向け酸化防止剤で新製品 

, ,

2018年11月27日

 韓国の添加剤・特殊化学品メーカーのソンウォンはこのほど、新たな酸化防止剤「ソンノックス5057」を発表した。

 軟質ポリウレタンスラブストックフォームやエラストマー、ホットメルト接着剤など向けに開発した。ソンウォンがもつ既存のアミン系・フェノール系・フォスファイト系・チオエステル系酸化防止剤を補完し、ラインアップを拡大するもの。

 液状のブチル化/オクチル化ジフェニルアミン系酸化防止剤で、ポリオールを含む様々な基材に適している。「ソンノックス1135」「ソンノックス1076」などのヒンダードフェノール系酸化防止剤と併用でき、貯蔵中・輸送中にポリオールを分解から保護する。

 また、これらの製品を組み合わせることで、軟質ポリウレタンフォームの製造中に生じるスコーチ(早期加硫/焼け)や、フォーム中心部の変色を防止することができる。

 韓国・ウルサンの施設で製造。同プラントでは他のアミン系・フェノール系酸化防止剤も製造されているため、生産効率とスケールメリットが生かせ、経済性の向上にも寄与する。

 テクニカルサービス&アプリケーション開発責任者のトーマス・シュムッツ氏は「ソンノックス5057は揮発性が低く液状であることから、多くの基材やアプリケーションに適している。残留ジフェニルアミンがほとんど含まれないため、要求の厳しいポリウレタン用途でも、顧客の高品質に対するニーズを満たすことができる」と話している。