デンカは15日、経営計画「Denka Value‐Up」(2018~2022年度)の成長戦略である「事業ポートフォリオの変革/スペシャリティー事業の成長加速」の一環として、アクリル系をベースに高耐熱性を実現した特殊エラストマーを新たに開発したと発表した。
近年、世界的な環境規制の高まりを受けて自動車市場では電動化の流れとともに、ディーゼル車からターボ機能を搭載したガソリン車へ注目が集まっている。ガソリン車ではさらなる環境負荷低減に向けてエンジンのダウンサイジング化が進み、高出力を可能にする耐熱性に優れたターボホース用のゴムが求められている。
こうした環境対応による高耐熱ゴムのニーズを受け、今回新たに開発した特殊エラストマーは、同社がアクリル系特殊ゴム「デンカER」で培った高分子ポリマー設計技術、精密重合・配合技術を応用・深化させることにより、耐油性などの従来の優れた性能を保持しつつ、アクリル系エラストマーとしてこれまで困難であった約190℃の温度領域下での高耐熱性を実現した。
デンカは、今後も独自の技術を生かした製品開発に取り組み、新たな価値を創造することで持続可能な社会の実現に貢献していく。