帝人ファーマは30日、韓国で睡眠時無呼吸症候群の、持続陽圧呼吸療法(CPAP)治療装置のレンタル事業を開始したと発表した。同国でCPAPが7月2日から公的保険適用となったのを受け、同社グループの韓国合弁会社Yuyu Teijin Medicare Inc.(YTM社)を通じて事業を行う。
睡眠時無呼吸症候群は日中の眠気や集中力の低下につながることから、交通事故や医療事故、産業事故のリスクを高めるとされている。近年の研究では、高血圧や脳卒中の発症率との関連性も報告されるなど、治療意義の高い疾患で、日本では1998年から公的保険の適用となっている。
韓国でも、2016年に睡眠時無呼吸症候群の検査・治療などで、医療機関を受診した患者が約三万人に及ぶとされており、公的保険の適用を期待する声が高まっていた。
帝人ファーマは2006年に韓国の医薬品メーカーであるYuyu Pharma,Inc.との合弁により、YTM社を設立して以来、同国で在宅医療事業を展開。在宅酸素療法用の酸素濃縮装置のレンタル事業では、トップシェアの地位を確保している。
今回、CPAPが公的保険適用となったことにより、YTM社が現地で構築している強固なネットワークと、帝人ファーマが日本のCPAP事業で培った技術やノウハウを活用し、さらなる事業拡大を図っていく。