ランクセスの1-9月期 増収増益だが通期利益は低予測

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2021年11月30日

 ランクセスはこのほど、2021年第3四半期(1―9月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比19%増の54億7500万ユーロ、特別項目を除いたEBITDAは同20%増の7億9700万ユーロ、純利益は同73%減の2億3800万ユーロとなった。

 全部門、特にスペシャリティアディティブス部門とエンジニアリングマテリアルズ部門で増益。原材料価格の上昇は販売価格の調整で対処し、3件の買収も好業績に寄与した一方、為替によるマイナス影響とエネルギー・輸送コストの高騰は利益の伸びを妨げた。

 セグメント別では、アドバンスト中間体部門は増収増益。原材料費高騰による販売価格の調整と好調な需要で売上高を伸ばしたが、エネルギー価格の上昇と輸送コストの増加、為替の影響が利益を圧迫した。

 スペシャリティアディティブス部門は増収増益。全ビジネスユニットでの価格引上げと好需要が貢献した。輸送コストの上昇と為替の影響を受けたが、EBITDAは過去最高を記録した。

 コンシューマープロテクション部門は増収増益。主に8月に新設したフレーバー&フレグランスビジネスユニットによるものだが、テセオ社とINTACE社の買収と販売価格の引き上げも寄与した。

 エンジニアリングマテリアルズ部門は増収増益。販売価格の引き上げと販売量の増加によって売上高が大幅に増加。特に自動車業界の需要が非常に好調だった。

 なお通期の業績予想については、特別項目を除いたEBITDAは業績予測値幅10億~10億5000万ユーロの下限値寄りに着地する見込みだ。事業展開は引き続き好調で、買収によるコンシューマープロテクション部門はさらに拡大し、事業は安定し利益性も向上するが、エネルギー・原材料・輸送コストの上昇と、中国におけるひっ迫したサプライチェーンと電力配給制限による国内生産への悪影響を考慮した。

BASFの7-9月期 増収増益で通期予想を上方修正

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2021年11月29日

 BASFの7―9月期、増収増益で通期予想を上方修正はこのほど、2021年第3四半期(7―9月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比42%増の197億ユーロ、特別項目控除前営業利益は同3.2倍の19億ユーロ、特別項目控除前EBITDAは同75%増の28億ユーロ、純利益は同34億ユーロ増の13億ユーロとなった。堅調な需要により増益を維持した。前年同期比で販売価格は36%上昇し、販売量は6%増加した。

 売上高は、すべての事業セグメント、特にケミカル、サーフェステクノロジー、マテリアル事業セグメントの販売価格の上昇と、ほぼすべての事業セグメントでの販売量増加により増収。特別項目控除前営業利益は、主にケミカル事業セグメントの大幅な増益が寄与した。

 マテリアル事業セグメント、インダストリアル・ソリューション事業セグメント、その他事業の大幅な増益も利益増に貢献したが、アグロソリューション事業セグメント、サーフェステクノロジー事業セグメント、ニュートリション&ケア事業セグメントの利益貢献度は大幅に低下した。川下事業は現在も原材料費やエネルギー費、運賃の高騰に直面しており、販売価格の上昇は、これらを一部相殺するにとどまった。

 なお、通期の業績予想の修正を発表。BASFグループの持続的な好業績と、特にケミカル事業セグメント、マテリアル事業セグメントで堅調な需要が継続すると見込み、売上高を760億~780億ユーロ(前回予測740億~770億ユーロ)、特別項目控除前営業利益を75億~80億ユーロ(同70億~75億ユーロ)に引き上げた。併せて、バリューチェーンのサステナビリティに大きく貢献する「アクセラレーター製品」の売上高を215億~225億ユーロ(同210億~220億ユーロ)に上方修正。CO2排出量は変更せず、2050万~2150万tで推移する見通しだ。