東洋紡はこのほど、フィルム状導電素材「COCOMI(ココミ)」を使用した、次世代型サイクリング用スマートセンシングウエア「COCOMIサイクリングアンダーシャツ」を開発し販売を開始した。5月下旬からアマゾンの通販サイトで販売を行っており、同社によれば、これまでの売れ行きは「計画通り推移している」ようだ。
同製品は、心拍センサー(別途購入)を取り付けることにより、着るだけで心拍数の計測が可能になる。トレーニング時の身体のコンディション把握が容易になり、サイクリストのトレーニングの質の向上に貢献する。自転車トレーニング時の心拍計測にはチェストベルト型のセンサーの使用が一般的だが、走行時のずれを防ぐためきつめに装着する必要があり、着用者の圧迫感を軽減することが求められていた。
「COCOMIサイクリングアンダーシャツ」は、東洋紡が開発した薄く伸縮性に優れた、ウエアラブルデバイス用電極・配線材向けフィルム状導電素材「COCOMI」を電極部に採用しており、自然な着心地で心拍を計測する。電極部が身体にフィットする構造のため、精度の高い心拍データを収集できるのが特長。また、吸水速乾性やストレッチ性、UVカット機能など、スポーツウエアに求められる機能を備え、効果的なトレーニングをサポートする。希望小売価格は8690円(税込み)。メンズのみでSS、S、M、L、2Lの5サイズ。黒と白の2色をラインアップする。レディース向けについても「順次検討していく」(同社)とのこと。
現時点では他のスポーツへの用途展開は未定とのことだが、「各スポーツ市場の状況を反映しながら検討していく」(同)考えだ。なお、製造販売は東洋紡STCが行っている。