宇部マテリアルズはこのほど、ファインマテリアル事業の主力製品である超高純度炭酸カルシウム(CS)とその関連製品を、11年ぶりに値上げすることを決定し、需要家との交渉を開始したと発表した。
対象となるのは、超高純度炭酸カルシウム(CS)、超高純度カルシア(CSQ)、超高純度水酸化カルシウム(CSH)。いずれも6月17日納入分から10%以上値上げする。
電力単価や人員確保に伴う構内作業料、各種原材料価格の上昇により、採算が悪化しており、CSを原料として製造するCSQとCSHも同様の状況。こうした製造コストの大幅な増加は自助努力だけで吸収することが困難であり、今後の安定供給継続のためにも、価格改定を要請することになった。
CSは主に、積層セラミックコンデンサなどの原料として、電子材料用途で使用されており、自動車分野・通信分野における各種機器の高性能化に伴い、需要が急速に拡大している。