東レ・カーボンマジックはこのほど、「JECコネクト・エアロスペース部門」で、ソーラープレーンがイノベーション・アワードを受賞したと発表した。なお同賞は、グローバルで革新的なメディア・イベント企業であるJECグループが世界で最も革新的な複合材ソリューションを選出している。
ソーラープレーン開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業の成果。その機体開発の取り組みの中で、東レ・カーボンマジックはスカパーJSAT、東海大学からの依頼を受け、高高度長期滞空性能を得るための超軽量・高剛性のフルコンポジット製機体(翼長16m)を設計・製作した。現フェーズは実証実験の第一段階だが、広範囲での情報収集、調査、観察を可能とし、通信・放送サービスの中継局や観測・監視システムなどへの利用など将来の社会実装に結びつく取り組みとなっている。
同賞の受賞は、昨年のEVコンセプトカー「ItoP」に続き2度目となるが、いずれもコンポジット技術が未来の社会に貢献できる可能性を示したことが評価され、受賞となった。また、デザイン部門では、シンガポール・ラッフルズホテルに設置された大型装飾照明CFRP構造体がファイナリストの3件に残ったが、惜しくもアワードの獲得には至らなかった。
同社は、今後も創造的・革新的なものつくりで未来の社会に貢献できるよう様々なプロジェクトに積極的に取り組んでいく。