大日本住友製薬 バイオテック企業と戦略的提携で基本合意

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2019年9月9日

 大日本住友製薬は6日、Roivant Sciences社(本社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との間で、戦略的提携に関して基本合意書を締結したと発表した。

 今回の基本合意は、独占交渉権と守秘義務の条項を除き、原則として法的拘束力をもたない。今後、両社は、引き続きデュー・デリジェンスと戦略的提携に関する詳細な条件などについての協議を行い、10月末をめどに法的拘束力のある正式契約を締結する予定だ。

 大日本住友製薬は、「中期経営計画 2022」の中で、収益の柱である米国での非定型抗精神病薬「ラツーダ」の独占販売期間終了後も持続的な成長を実現するため、「成長エンジンの確立」と「柔軟で効率的な組織基盤づくり」を基本方針として掲げ、事業基盤の再構築に取り組んでいる。

 一方、Roivant社は、「Vant」と呼ばれる子会社を通じて、革新的な医薬品やヘルスケア領域においてデジタル技術を基軸とした価値の提供を目指している。医薬品業界での経験が豊富な人材やデータ技術分野の優れた人材を擁しており、医薬品開発に関するデータ関連技術・手法を独自に開発。アカデミアや他の製薬企業・ベンチャー企業から開発化合物や技術を獲得し、効率的な臨床開発を推進している。

 大日本住友製薬は、今回の戦略的提携により、2022年度までに承認が期待され、将来的にブロックバスターとなりうる開発品を含む多数のパイプラインを獲得することに加え、同社グループ全体のR&D生産性の向上、デジタルトランスフォーメーションの加速を図り、中長期的な成長を目指す。