東洋紡は13日、グループ会社のPHP Fibers社がドイツの大手グローバル基布メーカー、UTT Technische Textilien社を買収することで合意したと発表した。UTT社は、ドイツとメキシコに工場を持ち、エアバッグ用基布、自動車内装、パラシュートなどに用いる繊維の製造・販売を行っている。
東洋紡は2014年に、タイのPET世界最大手のインドラマ・ベンチャーズ社(本社:バンコク)と共同で、エアバッグ用原糸メーカーとして世界第2位(当時)のシェアを誇るPHP社を買収した。PHP社は来年に、東洋紡の基布製造技術を導入した基布工場をドイツに建設する予定。これにより、東洋紡グループは、日本・タイ・中国・米国・欧州の世界五拠点で、原糸から基布まで一貫して供給できる唯一のメーカーとなる。
今回、エアジェット織機などの高い基布製造技術をもつUTT社を、PHP社傘下に収めることで、同社グループは、顧客の様々なニーズに応えられる原糸・基布メーカーとして、グローバルな生産・供給体制を拡充していく考えだ。