ハイケム 中国製VOC膜分離装置、日本での拡販を強化

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2020年12月17日

 ハイケムは16日、CO2排出削減技術に対するニーズの高まりを受け、世界で500件以上採用実績のある中国製のVOC(揮発性有機化合物)膜分離装置の販促活動を日本で再拡充すると発表した。

大連欧科の VOC 膜分離装置
大連欧科の VOC 膜分離装置

 同社が取り扱う大連欧科のVOC膜分離装置は、主に石油化学業界のVOCガス発生源であるプラントからの排ガスに対し、大きな効果を発揮する。例として、①EO(エチレンオキサイド)/EG(エチレングリコール)プロセスでの排ガスの回収では、年産8万tのプラントの場合、年間でエチレン300tを回収し、CO2 940tを削減する。②ポリプロピレン(PP)排ガスの回収では、年産20万tのプラント(気相法)の場合、年間でプロピレン2400t以上、窒素5760tを回収し、CO2 7500t以上を削減する。③ポリエチレン排ガスの回収では、年産30万tのプラントの場合、1時間あたり炭化水素は197.65kg、窒素は600kgを回収し、年間でCO2 5000t以上を削減する。また、最近ではガソリンを貯蔵・輸送・使用する過程で排出される排ガスに対しても効果を発揮する技術が開発され、中国でも導入が進む。④原油基地、製油所、油槽所、給油所などの一般的なガソリンベーパー濃度は500~1000g/㎥だが、設備導入後には120mg/㎥まで低下した。

 従来、生産過程で排出される排ガスは燃焼処理されるのが一般的だが、これを回収し再利用することで、燃焼時に排出されるCO2の削減や原料使用量の削減に大きな効果を発揮する。この優れた経済性と社会性により、大連欧科のVOC膜分離装置は、中国をはじめ、台湾、タイ、ナイジェリアなどですでに500件以上の採用実績があり、日本でも稼働している。