SEMI 今年の半導体製造装置販売は過去最高の見通し

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2018年12月13日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会であるSEMI(米カリフォルニア州)はこのほど、「SEMICON JAPAN 2018」の記者会見で、今年末の半導体製造装置の市場予測を発表した。

 今年の半導体製造装置(新品)の販売額は前年比9.7%増の621億ドルで、昨年に記録した過去最高額の566億ドルを更新する見通しとなった。来年は4.0%縮小する見込み。

 説明を行ったSEMI市場調査統計部門のクラーク・ツェン・ディレクターは「成長をけん引してきたメモリーの伸びが調整局面に入り減速することと、米中貿易摩擦の影響もあり、来年に計画されていた中国の投資が再来年以降になると予想されること」を、その理由して挙げた。

 再来年はメモリーの回復と貿易摩擦の緩和により、20.7%増の719億ドルと、過去最高を再び更新するとの予想となった。ウェーハプロセス処理装置市場は、今年は10.2%増の502億ドルの見込み。純水装置や搬送装置などの設備装置、ウェーハ製造装置、マスク/レチクル製造装置を含む「その他前工程装置」は0.9%増の25億ドル。組み立てとパッケージング装置市場は1.9%増の40億ドル、テスト装置市場は15.6%増の54億ドルとの予測となった。

 今年の市場予測については、韓国が引き続き1位で、中国が初めて2位、台湾は3位に後退。台湾・北米・韓国以外の全地域が成長を見込む。成長率では中国が55.7%で最も大きく、日本の32.5%増、東南アジアを主とするその他地域が23.7%、欧州の14.2%が続く。

 来年については韓国・中国・台湾がトップ3市場となることは不変。韓国の装置販売額は132億ドルに達し、中国は125億ドル、台湾は118億ドルを予測。プラス成長となるのは日本・台湾・北米だけとなる見込み。成長の見通しは再来年には明るくなり、全地域でプラス成長が予測される。中でも韓国が最も大きな成長率を示し、中国とその他地域が続く見通しだ。