ENEOSと凸版 古紙バイオエタノール事業で協業検討

, , , ,

2021年7月7日

 ENEOSと凸版印刷はこのほど、エネルギーの低炭素化と循環型社会の実現に向け、古紙を原料とした次世代バイオエタノールを高効率で製造する事業の立ち上げについて、協業検討を開始したと発表した。

古紙を活用したバイオエタノール事業のイメージ
古紙を活用したバイオエタノール事業のイメージ

 同事業の特長の1つは原料の多様化。通常の再生紙だけでなく、リサイクルが難しいとされる防水加工された紙やノンカーボン紙などの難再生古紙も、凸版印刷がバイオエタノールの原料として最適化し使用する。製造工程面でも、ENEOSが開発したエタノール連続生産プロセスにより、製造工程で原料をつぎ足しながらエタノールを抽出できることから、製造効率を上げ、高いコスト競争力の実現が可能になる。古紙を原料としたエタノール連続生産プロセス化は前例のない取り組みとなり、実現に大きな期待が寄せられている。また、バイオエタノール製造時に排出されるCO2は、分離・回収して有効活用していく。

 今回の協業では、凸版印刷は幅広い顧客とのネットワークを通じ、難再生古紙を含めたセルロース系廃棄物の調達ルートの構築と、活用可能なセルロース資源をバイオエタノール製造に適した原料とする前処理プロセスの開発などを担う。一方ENEOSは、効率的な次世代バイオエタノール製造プロセスと、バイオエタノールを活用した環境配慮商品の開発を行っていく。

 今後は、小規模での検証テストによるデータなどを基に採算性や環境性能の評価を実施し、2027年度以降の事業化を予定する。将来的には自治体からの古紙回収も検討するとともに、製造したバイオエタノールは、バイオガソリン、バイオジェット燃料、バイオケミカルの原料としての販売を目指していく考えだ。

 

 

DIC IoT環境無線センサー、防水型の販売を開始

, , ,

2021年7月7日

 DICは、温度・湿度・照度のセンシングを行うやわらかい無線センサーに防水機能を付与した防水型「ハッテトッテ」の販売を先月16日から開始した。

やわらか無線センサー「ハッテトッテ」の防⽔型と屋外での使⽤イメージ
やわらか無線センサー「ハッテトッテ」の防⽔型と屋外での使⽤イメージ

 同製品は、これまで屋内向けのIoT環境無線センサーとして、簡単設置・簡単移設、薄く小さく目立たないデザイン、LoRaWANによる長距離無線通信といった特長をもち、既存製品にはない価値を提供している。

 一方、屋外では、工事現場やグラウンドなどで熱中症を予防するための熱中症危険度の測定や、浴室や脱衣所などではヒートショック危険度の測定などの機能がセンサーに求められている。しかし、従来品では設置や移設が難しいこと、テープでの簡便な固定では落下の危険性を伴うこと、筐体が厚く作業の邪魔になること、防水機能が必要などの課題があった。

 こうした中、同社は温湿度の測定機能により、熱中症危険度やヒートショック危険度の算出にも応用できる防水型の「ハッテトッテ」を開発。同製品は、IPX6相当の防水機能をもつため、屋外の雨天時のほか、浴室や脱衣所など水の掛かる場所でも使用できる。加えて、照度センサーも備えているため、日中のみ、浴室使用時のみなど使用するシーンに応じて警告を出す設定も可能。やわらかく軽量であるため、万一落下した場合も危険を低減し、加えて、貼るだけで簡単に設置でき、多くの場所に設置できるため、広範囲の現場で温湿度の測定が可能だ。

 同社グループは中期経営計画の中で、Value Transformation(質的転換による事業体質強化)とNew Pillar Creation(社会の課題・変革に対応した新事業創出)の2つの基軸による事業ポートフォリオ転換を基本戦略に掲げる。新事業創出の柱の1つとしてエレクトロニクス分野の強化に注力しており、今後も社会変革に対応した製品開発を進めていく。

ダウとシェル 低炭素クラッカー開発の進捗状況を報告

, , , ,

2021年7月6日

 ダウとシェルはこのほど、電熱分解炉の技術プログラムの進捗状況を発表した。これは、昨年締結した共同開発契約に続くものであり、化学産業の柱をなすプロセスの1つ、CO2排出量を大幅に削減する可能性をもたらす。 

低炭素クラッカー共同技術開発
低炭素クラッカー共同技術開発

 両社は、オランダ政府が資金提供を行うMOOI(ミッション主導の研究、開発、イノベーション補助金)で、共同プログラムが350万ユーロ(約4億6000万円)を獲得したこと、またオランダ応用科学研究機構(TNO)およびサステナブルプロセス技術研究所(ISPT)と協働することを明らかにした。この複数企業による協力は、短期的な進捗と長期的なブレークスルーに必要となる、重要なマイルストーン達成の加速を目的としている。

 初年度のプログラムでは、既存の熱分解炉の電化を目指すと同時に、長期的には電化された熱分解炉の新設計に活用する革新的な技術を追求している。この2本立てのアプローチを通じて、両社の2030年のCO2削減目標を達成するために必要な大幅な排出削減、さらにはパリ協定に沿った両社の2050年までのネット・0排出目標の達成を目指す。

 オランダと米国の共同チームは、電気設計、金属学、炭化水素技術、計算流体力学などの専門知識を展開することにより、コンセプトの絞り込み、排出削減効果の実証、特許の推進、電気加熱構造の耐久性の実証、装置サプライヤーとの提携を行った。両社は現在、数メガワット規模のパイロットプラント建設の審査を行っており、投資支援を前提に2025年の稼働を目指している。

 2つの新たな協力機関は、さらなる専門性と低炭素未来の実現に向けた共通の取り組みを行う。TNOは、高温伝熱応用に深い知見をもち、産業規模で展開できる革新的な電気技術の特定に主導的な役割を果たしている。また、ロッテルダムでの最先端のフィールド・ラボラトリー・インダストリアル・エレクトリフィケーションの設立パートナーでもある。ISPTは、推奨されるコンセプトのシステム統合に注力している。これは、エネルギー転換期の化学品産業について、画期的な技術動向をユーティリティやインフラに結びつけるものとなる。

三井化学 電子メガネに新モデル投入、足元の視界が向上

, , ,

2021年7月6日

 三井化学はこのほど、センサー部のタッチ操作で遠近を瞬時に切り替えられる電子メガネ「タッチフォーカス(TouchFocus)S」に、電子液晶レンズの電気加入度数バリエーションを追加し販売を開始した。

つるのセンサーに触れるとメガネレンズ内の液晶が稼働し、遠近が切り替わる
つるのセンサーに触れるとメガネレンズ内の液晶が稼働し、遠近が切り替わる

 新たに投入したのは、電気加入度数「+1.0D」モデル。昨年12月に発売した「+0.75D」モデルと比べ、遠方距離と近方距離にフォーカスした設計となっており、ゴルフや釣り、ハイキングといったアウトドア向けの仕様だ。

 「タッチフォーカス S」は「タッチフォーカス」の第2世代モデルで、電子液晶レンズ部(近用部)を約120%拡大し上辺をフラットにしたことで近方視界を広げたほか、タッチセンサー反応速度の改善や、つる(テンプル)接合部分へのスプリングヒンジ採用で操作性・装着感を向上させた。フレームのつるにあるタッチセンサーに触れるとレンズ内の液晶が駆動し度数を上げる仕組みだか、新モデルはこの操作により電気的に度数が「+1.0D」加わるもの。利用者の近用度数が「+2.0D」の場合は、非操作時の度数が「+1.0D」となっていることから、ゆれ・ゆがみ・ぼやけが低減され足元がより快適に見える。ちなみに「+0.75D」モデルでは非操作時の度数は「+1.25D」と高くなるため、40~70cm程度の中間距離を見ることが多い利用者に向く。

「タッチフォーカス」と「タッチフォーカス S」の比較
「タッチフォーカス」と「タッチフォーカス S」の比較

 同社では今回の発売を記念して、今年9月26日までの期間、新モデルの購入者全員を対象に、日差しの眩しさを抑える専用の偏光クリップオンサングラスを進呈するキャンペーンを実施中。販売価格は31万9000円(税込)。全国約80店舗のメガネ専門店で取り扱っている。

 

AGC 米国で遺伝子治療薬工場、ノバルティスから買収

, , , ,

2021年7月6日

 AGCはこのほど、バイオ医薬品CDMO事業子会社である米AGCバイオロジクスが、ノバルティスの子会社がもつ遺伝子治療薬工場(米国コロラド州)を買収する契約を締結したと発表した。現在、最終デューディリジェンスを実施しており、完了後に譲渡される予定。

買収契約を締結した、米国の遺伝子治療薬工場
買収契約を締結した、米国の遺伝子治療薬工場

 今回の案件は、昨年買収した伊モルメド社(現・AGCバイオロジクス)に続く、遺伝子・細胞治療分野での事業増強となる。成長著しい遺伝子・細胞治療分野で、拡大する顧客の製造委託ニーズを満たすため、イタリアでの設備増設に加え、世界最大市場の米国で製造能力を確保する。買収完了後は、ノバルティスから譲り受けた同工場をAGCバイオロジクスのネットワークに取り込み、旧モルメドの商用GMPに対応した遺伝子・細胞治療CDMOサービスの知見を取り入れるとともに、同工場の6万㎡を超える床面積を最大限に活用し、サービスを拡張していく。また、プラスミドDNA製造受託をすでに事業化しているAGCバイオロジクスの独ハイデルベルグ拠点とのシナジーを発揮し、遺伝子・細胞治療薬の原料であるプラスミドから遺伝子・細胞治療薬まで一気通貫したCDMOサービスを提供していく。

 AGCグループはバイオ医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業の1つと位置づけ、合成医農薬CDMO、動物細胞と微生物によるバイオ医薬品CDMOで積極的な買収・設備投資を行い、その事業を拡大させてきた。さらに、2020年には成長著しい遺伝子・細胞治療分野に事業の幅を広げ、2025年の目標として売上高1800億円以上を掲げている。今後も各地域の顧客にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを提供できるよう、各拠点のシナジーを最大限に発揮させ、製薬会社、患者、そして社会に貢献していく。

 

アジア石化市況 エチレン15週ぶり1000ドル割れ

2021年7月6日

ベンゼンは大きく反発、スチレンモノマーも上昇

 アジア地域の6月第1週の石化市況では、エチレンは前週比30ドル安の985ドル/tでの取引となった。これで4週連続の下落となり、2月第3週以来、15週ぶりに1000ドルを割り込んでいる。中国や韓国で新たな設備が稼働を開始してくることに加え、誘導品の需要が弱含んでいることもあり、需要家の購買意欲が減少していることが背景。スプレッドについても、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

出光興産 環境フォト・コンテストの作品募集を開始

, ,

2021年7月6日

 出光興産は、次世代育成と環境に関わる社会貢献活動の一環として、児童・生徒を対象とする第17回環境フォト・コンテスト「わたしのまちの0(まる)と×(ばつ)」を実施する。応募資格は、小学校・中学校・高等学校・高等専門学校の在学生で、応募期間は7月1日~9月30日まで。

 2005年から毎年実施している同コンテストは、身近にある、いつまでも残したい「0」の風景とすぐに改善したい「×」の風景を写真にして、コメントを添えて作品にするもの。作品作りの過程や作品集などを通じて身近な環境や生活問題に「気づき、考え、行動につなげてもらいたい」という想いを込めている。昨年は1万1656作品の応募があり、3年連続で過去最高応募数を更新。また、第1回からの累計応募数は9万1109作品に上る。今年も、環境省・文部科学省の後援の下、学校での環境教育・次世代育成に寄与するコンテストとして、一層の社会貢献を目指す。

 詳細はウェブサイト(https://www.idemitsu.com/jp/enjoy/kids/photo/index.html)まで。

 

三菱ケミカルインフラテック アルミ樹脂複合板、抗ウイルス加工マーク取得

, , , , , ,

2021年7月6日

 三菱ケミカルは5日、グループ会社の三菱ケミカルインフラテックが、アルミ樹脂複合板「アルポリック」シリーズの1つである抗ウイルスグレードで抗菌製品技術協議会が制定するSIAAマークを6月に取得したと発表した。

「アルポリック」抗ウイルスグレードとSIAAマーク

 同シリーズは表面にアルミニウム、芯材に樹脂を使用した三層構造のアルミ樹脂複合板で、様々な意匠・加工性・耐候性をもった銘柄を揃え、幅広い用途で使用されている。1970年代の生産・販売開始から現在に至るまで国内トップシェアであり、海外では世界130カ国以上への販売実績を誇る。

 同製品の抗ウイルスグレードは、軽量・高剛性・高平滑性はそのままに、表面塗装に抗ウイルス加工を施した安心・安全で清潔感のある内装仕上げ材。予め抗ウイルス加工剤を含有させた塗料を焼付塗装しているため、取り付け後は抗ウイルス剤の塗布などが不要となり、工数削減に貢献する。さらに、一般的なエタノールや次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤により拭き掃除しても、外観や抗ウイルス性能を保持している。

 今後は、顧客からの要望に幅広く応じるために、不燃内装仕上げ材「アルポリック/fr インナーライト」にも同グレードを展開し、ラインアップを拡充する予定だ。

「アルポリック」抗ウイルス性試験

J-TEC 自家培養口腔粘膜上皮が製販承認を取得

, , ,

2021年7月5日

 帝人の子会社であるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC:愛知県蒲郡市)はこのほど、自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」の製造販売承認を取得したと発表した。

自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」
自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」

 「オキュラル」は、角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした製品で、同疾患に対する口腔粘膜上皮細胞を使った再生医療等製品としては世界初。同製品は、大阪大学大学院医学系研究科の西田幸二教授が開発した技術を導入し実用化した。眼科領域では、昨年3月に製造販売承認を取得した自家培養角膜上皮「ネピック」につづき、国内第2号の再生医療等製品となる。

 「オキュラル」は、患者自身の口腔粘膜組織を採取し、分離した細胞を培養して作製するヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞シート。患者の眼表面に移植することにより、患者自身の口腔粘膜上皮細胞が生着・上皮化し、欠損した角膜上皮の修復を目的としている。角膜上皮幹細胞疲弊症によって両眼の角膜が広範囲に障害を受け、視力が著しく低下した患者に対する新たな治療法として期待される。なお、2020年に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されている。

 同社は「ネピック」に加えて「オキュラル」を実用化することで、根治療法の存在しなかった角膜上皮疾患に対する治療法の提供を実現していく。そして既存製品のさらなる販売強化、新規再生医療等製品の開発加速などを通じて、再生医療の産業化を推進するとともに、患者のQOL向上に貢献していく。

自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」の移植
自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」の移植