アジア石化市況 行動制限解除もエチレンは軟化

2022年7月26日

芳香族は上昇基調、ベンゼン誘導品の収益が悪化

 アジア地域の6月第2週の石化市況では、エチレンは前週比23ドル安の1020ドル/tでの取引となった。4月初旬の1375ドルをピークに、この10週間で350ドル以上も値が下がっている。ゼロコロナ政策により中国景気が悪化し、誘導品需要が低迷していることが背景。上海ロックダウンは解除されたものの、上流のエチレン需要の回復までには一定の時間がかかると見られる。スプレッドも

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東亞合成 次亜塩素酸ソーダ製品を値上げ、来月から実施

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2022年7月26日

 東亞合成は25日、次亜塩素酸ソーダ、「ツルクロン」「アロンクリン」の値上げを決め需要家との交渉に入ると発表した。改定幅はタンクローリー品が「6円/kg以上」、ポリ缶とバッグインボックス品が「10円/kg以上」。

 対象製品については、昨年12月に値上げを実施したが、その後も原燃料価格の急騰を受けて、次亜塩素酸ソーダの製造・販売コストが上昇し、同社の事業採算が悪化している。自助努力のみでのコスト吸収は困難なことから、適正品質の製品を安定供給していくため、今回の価格改定を打ち出した。

デンカ クロロプレンゴムを値上げ、製造コストが上昇

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2022年7月26日

 デンカは25日、クロロプレンゴム「デンカクロロプレン」について、9月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内が「65円/kg以上」、輸出が「500ドル/t以上」および「450ユーロ/t以上」となっている。

  クロロプレンゴムの世界市場は好調な需要を背景に需給バランスがひっ迫しており、すべての需要に応えられない状況が続いている。同社は、原燃料価格の上昇による製造コスト増は自助努力の限界を超えていることから、製品の安定供給ならびに事業の維持継続のためには、価格改定せざるを得ないと判断した。

東亞合成 液体カセイソーダ値上げ、原燃料価格が急騰

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2022年7月26日

 東亞合成は25日、液体カセイソーダを8月1日出荷分から値上げすることを決め、需要家との交渉に入ると発表した。改定幅は「30円/kg以上」(固形換算)。

 同製品については、昨年12月に価格改定を実施したが、その後も原燃料価格の急騰に伴い、カセイソーダの製造・販売コストが上昇し、事業採算が悪化している。同社では、生産効率化や物流合理化によるコスト削減に努めてきたものの、自社のみでの吸収は不可能なことから、適正品質の製品を安定供給していくために、再度の価格是正が必要と判断した。

東ソー ペースト塩ビ樹脂を値上げ、安定供給を維持

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2022年7月25日

 東ソーは22日、ペースト塩ビ樹脂について8月22日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、ホモポリマーが「40円/kg以上」、コポリマーが「50円/kg以上」。

 ロシアのウクライナ侵攻以降、燃料価格の上昇によりユーティリティコストの高騰・高止まりが続き、またコポリマーの原料である酢酸ビニルの価格も上昇しており、事業採算の確保が極めて困難な状況が続いている。

 同社は、こうしたコストの増大がこれまでの価格改定後の水準を遥かに超越したものとなっていることから、安定供給継続のために、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

三井化学 ハイドロキノン値上げ、国内市場へ安定供給

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2022年7月25日

 三井化学は22日、ハイドロキノン(HQ)の国内向け販売価格を8月1日出荷分から「370円/kg」値上げすると発表した。HQはアクリル酸やMMAモノマー、アクリロニトリルの重合禁止剤やゴムの添加剤などの需要が着実に伸長している。

 一方、供給面ではカテコール需要の低迷によりカテコール併産法メーカーの供給が伸びず、需給バランスがタイト化し、アジア市況は上昇している。需給のタイト感は当面継続する見込みであることから、同社は国内市場への安定供給を継続するため、価格改定に踏み切った。

三井化学 メタ・パラクレゾール値上げ、ナフサなど高騰 

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2022年7月25日

 三井化学は22日、メタ・パラクレゾール(MPCR)を8月1日出荷分から「キロ55~210円/kg」値上げすると発表した。

 MPCRの主原料であるナフサ価格は、2Q(4-6月期)は8万6500円/klに上昇することが確実視されており、その後も高止まりが見込まれている。また、重油や液化天然ガス(LNG)の価格も高騰しており、用役費や副原料価格も大幅に上昇している。加えて、労働力不足・働き方改革などに起因する修繕費・物流関連費用の上昇、鋼板価格の上昇に起因する包材価格の高騰などもあり、コスト上昇が著しい。これらのコストアップは同社の合理化などによる自助努力だけでは吸収できないことから、製品の安定生産・安定供給継続のために、価格改定せざるを得ないと判断した。

ユニチカ スパンボンド不織布を値上げ、原料価格が高騰 

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2022年7月22日

 ユニチカは21日、スパンボンド不織布について、9月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、ポリエステル製、ポリエステル/ポリエチレン製、ナイロン製、ポリ乳酸製の各スパンボンド不織布で、改定幅は「10%以上」。」

 原油価格の上昇による合繊原料の高騰や急激な円安などを受け、不織布の原料価格の上昇が継続しており、今後もさらなる高騰が懸念されている。また、電力費、燃料費、物流経費なども上昇しており、一段と厳しい状況が想定されている。

 同社は、様々な合理化策を推進し、企業努力による価格維持に努めてきたが、すでに限界を超えていることから、安定供給を維持するために、価格改定の実施を決定した。