住友化学 PEとPPを再値上げ、ナフサ上昇に対応

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2021年11月18日

 住友化学はこのほど、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)について、11月25日納入分から価格改定を実施するため、需要家との交渉に入ることを決定したと発表した。改定幅はPE、PPとも「25円/kg以上」。

 同社は、7月12日納入分から「10円/kg以上」の価格改定を実施していたが、その後も原油価格は上昇を継続。OPECプラスによる協調減産が継続していることや、コロナワクチンが普及し世界経済が回復に向かう中、原油需要が堅調なことが背景にある。これを受けて、国産ナフサ価格も、前回の値上げ時に想定した水準をさらに超えている状況。

 同社は、このような原料コストの増加は自助努力だけでは吸収し得ないものであることから、安定供給を継続するため価格改定の実施を決定した。なお、想定したナフサ価格が大きく変動する場合は、価格改定幅の修正をすることもあるとしている。

三菱ケミカル 食品包装用ラップフィルム値上げ、来月から

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2021年11月18日

 三菱ケミカルは17日、食品包装用ラップフィルム「ダイアラップ」関連製品について、12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の15%以上」。

 原油・ナフサなどの市況高騰により、原料や添加剤の価格が上昇している。加えて、電力費や包材費、物流費といった諸費用の上昇も加わり、事業環境は悪化している状況にある。同社は、継続的なコスト削減に鋭意努力してきたものの、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難と判断し、今回、価格改定の実施を決定した。

デンカ 特殊混和材の各製品を値上げ、原燃料価格が高騰

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2021年11月18日

 デンカは17日、特殊混和材各製品について、12月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の30%以上」。なお、該当製品については個別に案内をするとしている。

 石炭、天然ガスをはじめとする使用原燃料の大幅な価格高騰が続くとともに、物流費の高騰も重なっている。こうした中、同社は価格転嫁を抑えるためにあらゆるコスト削減に取り組んでいるが、自助努力の範囲を超えていることから、価格改定の実施を決定した。

三井化学 エポキシ樹脂を値上げ、原燃料・鋼材価格上昇で

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2021年11月18日

 三井化学は17日、エポキシ樹脂(EX)を12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「23円/kg以上」で、荷姿ドラムの場合はさらに「10円/kg」のプラス。4月に続く今年2度目の値上げ。

 EXの国内販売価格改訂は、主原料のビスフェノールA(BPA)、エピクロロヒドリン(ECH)、カセイソーダの価格変動をベースに需要家との協議の上、実施している。足元では原燃料価格上昇により、ベンゼンは120円/kg、ナフサは6万5000円、C重油は7万5000円/klを超えるレベルで推移。また、冷延鋼板の上昇と国際的なドラム需給ひっ迫に伴い、世界的にドラム缶の価格が大幅に上昇しており、同社調達のドラム缶も安定調達のため、大幅値上げを受けている。

 こうしたコスト上昇やドラム容器高騰は自助努力により吸収できる水準を超えていることから、安定供給を持続的なものにするためには、価格改定が必要だと判断した。

三井化学 ハイドロキノン値上げ、安定供給の継続図る

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2021年11月18日

 三井化学は17日、ハイドロキノン(HQ)を12月1日出荷分から「390円/kg」値上げすると発表した。約3年半ぶりの実施。

 現在HQは、アクリル酸やMMAモノマー、アクリロニトリルの重合禁止剤やゴムの添加剤などの需要が着実に伸長する一方、供給面ではカテコール需要の低迷に加えて、中国の電力制限や環境規制強化に伴い稼働制限が拡大し、アジア市況は上昇している。

 こうした中、需給タイト感は当面継続する見込みであり、同社は国内市場への安定供給を継続するため、今回の値上げに踏み切った。

トクヤマ 珪酸ソーダカレットを値上げ、採算是正を図る

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2021年11月18日

 トクヤマは17日、珪酸ソーダカレットの国内価格について、2022年1月1日から値上げすることを決定し、商社および需要家などと交渉に入ると発表した。改定幅は「15円/kg以上」。

 対象製品の主な原料であるアルカリ源(カセイソーダ・ソーダ灰)の市況は上昇を続けており、また、昨今の原燃料価格高騰の影響も受け、採算は大幅に悪化している。同社は、国内メーカーとしてこの事業を将来にわたって継続し、長期的な安定供給を続けていくにあたり、自社の合理化努力のみで吸収することは困難であると判断し、価格修正を行うことを決定した。

三井化学 ビスフェノールAを再値上げ、来月から実施

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2021年11月18日

 三井化学は17日、ビスフェノールA(BPA)を12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「19円/kg以上」、フレコンバッグ品はさらに「1円/kg」のプラスとなる。4月に続く今年2度目の価格改定。

 BPAの取引価格は、主原料のベンゼンをはじめ、ナフサ、用役(C重油)などを勘案して協議の上、決定している。足元では原燃料価格の上昇により、ベンゼンは120円/kg、ナフサは6万5000円/kl、C重油は7万5000円/klを超えるレベルで推移。また、包装材料のフレコンバッグ費用も原材料費、物流費などの上昇に伴い大幅に上昇している。

 同社はあらゆるコストダウンに取り組んでいるが、こうしたコスト上昇は自助努力により吸収できる水準を超えていることから、安定供給を持続するためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

トクヤマ 固体カセイソーダを値上げ、来年1月1日から

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2021年11月18日

 トクヤマは17日、固体カセイソーダの国内価格について、2022年1月1日出荷分からの値上げを決定し、商社および需要家などと交渉に入ったと発表した。改定幅は「25円/kg以上」。

 原料である液体カセイソーダは、東南アジアを中心とした旺盛な需要を背景に需給バランスがタイト化し、固体カセイソーダの需給バランスにも大きく影響している。また、製造設備の維持・更新コストに加え、昨今の原燃料価格の高騰により電解製造コストや物流コストも上昇し、事業採算は大幅に悪化している。

 同社は、今後も安定供給を長期的に継続していくにあたり、自社の合理化努力のみで吸収することは困難であると判断し、価格修正の実施を決定した。