宇部マテリアルズ CSと関連製品を10%以上値上げ

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2019年5月31日

 宇部マテリアルズはこのほど、ファインマテリアル事業の主力製品である超高純度炭酸カルシウム(CS)とその関連製品を、11年ぶりに値上げすることを決定し、需要家との交渉を開始したと発表した。

 対象となるのは、超高純度炭酸カルシウム(CS)、超高純度カルシア(CSQ)、超高純度水酸化カルシウム(CSH)。いずれも6月17日納入分から10%以上値上げする。

 電力単価や人員確保に伴う構内作業料、各種原材料価格の上昇により、採算が悪化しており、CSを原料として製造するCSQとCSHも同様の状況。こうした製造コストの大幅な増加は自助努力だけで吸収することが困難であり、今後の安定供給継続のためにも、価格改定を要請することになった。

 CSは主に、積層セラミックコンデンサなどの原料として、電子材料用途で使用されており、自動車分野・通信分野における各種機器の高性能化に伴い、需要が急速に拡大している。

 

 

昭和電工 7月1日納入分から液体窒素を値上げ

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2019年5月30日

 昭和電工は29日、液体塩素を7月1日納入分から「7円/kg以上」値上げすると発表した。

 塩素は塩化ビニルなどの塩素化合物や、さまざまな化学製品を製造する際の不純物除去、漂白、中和、軟化などの工程に用いられる基礎化学品。

 液体塩素を取り巻く事業環境は、原燃料価格の高騰、設備の維持・更新費用の高騰、輸送費の上昇を受けており、自助努力の対応だけでは、製品価格・サービスの水準を維持するのが困難になっている。

 今後も競争力ある製品の提供と安全・安定供給を維持するため、同社では顧客にコストアップ分の一部の負担を、要請せざるを得ないとの結論に至った。

アジア石化市況 エチレン前週並みで下げ止まり

2019年5月28日

 アジア地域の石化市況では、エチレンは前週並みとなり、5月第1週は960~970ドル/tでの取引となった。下値・上値とも2週連続で1000ドル/tを下回っている状況だ。

 アジア市場において引き続き誘導品の需要が弱く、エチレン市況が低水準となっている。ただ、スプレッドは

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信越化学 メチレンクロライドなどを6月1日から値上げ

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2019年5月22日

 信越化学工業は21日、メチレンクロライドとクロロホルムの国内向け販売価格を、6月1日出荷分から値上げすると発表した。値上げ幅は、いずれも20円/kg以上。

 メチレンクロライドとクロロホルムは、塩素系溶剤として国内で底堅い需要があり、同社は長年、需要家に安定供給を続けてきた。

 しかし、今年に入り主原料の工業塩と天然ガスの価格が高騰するとともに、電力価格も高騰し、製造コストが上昇。さらには輸送コストも上昇しており、事業採算が著しく悪化している。

 同社は、継続的にあらゆるコスト低減に努めているが、現在のメチレンクロライドとクロロホルムの価格水準で採算を確保することは困難な状況だ。

 このため同社では、メチレンクロライドとクロロホルム事業の存続と安定供給の維持のため、事業を取り巻く厳しい現状を需要家に理解してもらい、今回の価格改定を了承してもらうよう努めていく。