可塑剤工業会がこのほど発表した需給実績によると、3月のフタル酸系可塑剤の国内出荷は、前年同月比10%減の1万5300tとなり、6カ月連続でマイナスとなった。
品目別では、
2020年5月8日
2020年5月7日
コロナ要因でナフサ急落、2Qは大幅下落が濃厚
財務省が28日に発表した貿易統計によると、1Q(1-3月期)の国産ナフサ価格は4万4800円/klとなり、2四半期連続で上昇した。しかし、足元では新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の減速が顕在化。スポットナフサ市況は200ドル/t前後での取引となっており、試算した国産ナフサ価格は2万円/klを割り込む展開となっている。
世界に蔓延する新型コロナの終息の兆しが見えない中、2Q(4-6月期)の国産ナフサ価格は2万7000~2万8000円/klと大幅な下落が予想され、リーマンショック後の2009年1Q以来となる3万円/kl割れとの見方も出ている。
こうした中、誘導品の需要が弱含んでいることを背景に、エチレンをはじめ各種石化製品も、市況下落によりスプレッドが悪化。化学メーカーにとっても石化事業の環境が厳しくなっており、もう一段の構造改革といった経営判断が迫られそうだ。
原油価格は昨年から大きくトレンドが変化している。昨年の9月初旬以降は、サウジ石油施設が攻撃されるなど、高まる中東情勢の緊張から原油の供給懸念が広がり上昇基調となった。それに連動する形でスポットナフサ市況も
2020年4月27日
経済産業省はこのほど、2019年12月末時点での主要石化製品および芳香族製品の生産能力調査結果を発表した。
エチレンの生産能力(定修年)は、前年並みの年産616万2000tとなった。国内のエチレンの需給バランスはウェルバランスを継続しており、2019年の稼働率は平均95.4%とフル稼働となっている。しかし、今年に入り1月は91.0%に低下。2月は95.0%とフル稼働に戻したものの、3月は一転して88.7%と好不調の節目となる90%稼働を大きく割り込んだ。定修要因に加え事業環境の悪化が影響しており、4月以降の稼働率が注目される。
汎用石化品については、設備の老朽化対策による新設備の稼働や、生産停止の動きが見られた。ポリプロピレン(PP)では、日本ポリプロが建設を進めていた五井の設備(15万t)が稼働を開始したことで、PPの生産能力は290万9千tに増加した。また、芳香族ではJXTG室蘭製油所の石油・石化製品の生産停止によりベンゼン・トルエン・キシレンが減少している。
2020年については、先行き不透明感が強まっている。新型コロナウイルスの感染拡大により国内景気の下振れリスクが高まり、また輸出先であるアジア市場も原油・ナフサ安に連動し市況低迷が続く。需要の減少から誘導品の在庫が高水準となっており、国内石化メーカー各社の今後の対応に注目が集まっている。
2020年4月24日
2020年4月24日
2020年4月23日
需要期待値は前年並みも、コロナが下振れ要因に
塩ビ工業・環境協会(VEC)がこのほど発表した需給実績によると、2019年度(19年4月~20年3月)の塩ビ樹脂(PVC)の国内出荷は、前年を2万5000t下回り、前年度比2%減の101万9000tとなった。上期(4-9月期)は好調だった前年度の勢いを維持し、高水準の出荷が続いたものの、下期(10-3月期)に入り陰りが見え始め、10月以降は前年を割り込む月が続いた。
横田浩会長(トクヤマ社長)は20日に、19年度の出荷実績を総括するコメントを発表。昨年の度重なる自然災害などの影響に触れ、
2020年4月23日
2020年4月23日
2020年4月22日
2020年4月22日