カネカ 生分解性ポリマー製品をセブン&アイと共同開発

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2019年4月17日

 カネカはこのほど、セブン&アイ・ホールディングスと共同で「カネカ生分解性ポリマーPHBH」(PHBH)を用いた各種製品の開発を進め、まずは2019年秋をめどにセブン‐イレブンなどで展開する「セブンカフェ」用のストロー用途で導入を開始すると発表した。

製品例
製品例

 カネカは研究開発型素材メーカーとして、イノベーティブな技術を発展させたユニークな製品による地球環境問題の解決策をセブン&アイHDに提案し、共同でサスティナブル社会の実現を目指すことに合意している。

 プラスチック素材の製品は、暮らしにとって便利で欠かせないが、適切な処理がなされないことによって、海中に漂うマイクロプラスチック(MP)が生態系や人々の健康へ影響を与える懸念が高まっている。

 このように環境に配慮した素材に関心が高まる中で、容器や包装材などについて環境負荷低減を継続的に行っているセブン&アイHDより、「PHBH」の海水中で生分解する点が評価され、両社共同で製品の展開に取り組んできた。

 「PHBH」は、カネカが開発した100%植物由来のバイオポリマーであり、幅広い環境下で優れた生分解性を有している。

 特に近年では、MPによる海洋汚染が世界的な社会問題となっており、生態系への影響が懸念されているが、「PHBH」は海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」(30℃の海水中で、生分解度が6カ月以内に90%以上になること)を取得しており、海洋汚染低減に貢献する。

 カネカは美しい環境を次世代に引き継いでいくため、新素材の開発によって環境汚染問題に貢献していく考えだ。

カネカ フレキシブルディスプレイ用の透明フィルムを開発

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2019年3月29日

 カネカは28日、フレキシブル有機ELディスプレイのカバーウインドウ用材料「透明ポリイミドフィルム」を開発し、今年度上期よりサンプル出荷を開始すると発表した。

 有機ELディスプレイ用途としては、TFT基板向けポリイミドワニスに次ぐ大型商品として市場開拓を進め、2025年に売上高100億円以上を目指す。次世代の高速通信規格(5G)によって大容量動画配信が進み、広げて大画面で動画が楽しめるフレキシブル有機ELディスプレイの市場は、急速に拡大することが予想されている。

 同社は長年にわたって培ったポリイミドの分子設計技術と光学フィルム製膜技術という2つの自社開発技術を融合し、繰り返し折り曲げが可能な高い屈曲性に加え、カバーフィルムに求められる透明性、表面硬度、ガラスに近い外観(表面平滑性)などの特性をバランスよく有する透明ポリイミドフィルムを開発した。

 今後も同社は、ディスプレイのフレキシブル化、高速通信化などに貢献するポリイミド各種製品の開発に注力し、IoT/AI時代の実現に向けたソリューションを提供して行く考えだ。

 

カネカ 4-12月期決算(8日)

2019年2月12日

[カネカ/4-12月期決算](8日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高467,615(4.9%)、営業利益26,619(1.0%)、経常利益22,937(▲5.6%)、純利益14,681(▲6.7%)。

 

カネカ 生分解性プラが乾燥食品の包装用途で欧州リストに

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2019年2月6日

 カネカはこのほど、「カネカ生分解性ポリマーPHBH」が、欧州委員会の「欧州食品接触材料および製品に関する規則」のポジティブリストに、ドライフード用途として掲載されたと発表した。

  同社はPHBHを、スーパーマーケットのフルーツ・ベジタブル袋に加え、ドライフード包装材用途での拡販に注力していく。

 同ポジティブリストは、同規則=(EU)№10/2011に基づき食品接触材料として使用することが許された化合物を列挙した表(Annex1)。

 PHBHはFCM №1059として掲載され、今月8日から施行される。これにより同製品は、EU全域で乾燥あるいは脱水した果物・野菜とそれらの加工製品、シリアル、粉状・ミール状(粗びき粉)穀物、乾燥パスタや生パスタ、粉ミルクなどの乾燥食品に使用できる。

 さらに同社は、すべての食品に対する認可プロセスを進めている。先月25日に欧州食品安全基準機関(EFSA)での安全評価が完了し、ポジティブなレポートが公表された。

 今後、欧州委員会の保健衛生・食品安全総局の審査、欧州議会とEU理事会の立法手続きを経て、今秋にもEU全域で使用が可能となる見通し。同社はストローやコップ、スプーンやフォークといったカトラリーなど全食品接触用途での適用拡大を目指す。

 

カネカ 米社への出資で診断事業を拡大 2022年100億目指す

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2019年2月5日

 カネカは4日、米国の医療機器会社との間で資本業務提携契約を締結したと発表した。同契約により対象会社(米社)の一部株式(18.5%)を取得し、米社が開発するFFRワイヤーの販売を2020年に日本で開始する予定。なお米社の詳細については、来年のFFRワイヤー日本発売に合わせた発表になる模様だ。

 同社は今回のFFRワイヤーのラインアップを機に、さらなる提携やM&Aを図りつつ、欧米・アジアなどへの診断用医療機器事業の拡大を加速させる。2022年に同事業の売上高100億円を目指す。

 FFRとは、冠動脈が狭窄などによって血液が流れにくくなっている状態を表す指標で、心筋梗塞などの虚血性心疾患に対する治療方法の選択に用いられる。FFRワイヤーを使用し血管内の狭窄度を事前に測定することで、狭窄度に応じた最適な治療方法の選択が可能となり、医療費削減への多大な貢献が期待されている。

 日本では昨年4月の診療報酬改定に伴い、術前の機能的虚血評価が条件に加えられた。FFRワイヤーの需要が高まり、市場規模は急速に拡大することが見込まれている。

 同社は、これまでバルーンカテーテルや塞栓コイルなどの血管内治療用インターベンションデバイスを販売してきた。今後は対象会社の優れた技術を活用したFFRワイヤーのラインアップを皮切りに、拡大が予想される診断領域へ事業分野を広げ、健康で活力のある人生をもたらすソリューションをグローバルに提供していく。

 

カネカ 菓子のひび割れを防止する生地改良剤を開発

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2019年1月18日

 カネカは、ビスケット類のひび割れ防止機能を持った菓子向け生地改良剤「カネカガトーアップCP1」の販売を昨年12月より開始した。

 サブレ、クッキー、ラングドシャなどのビスケット類は製造翌日から1週間程度で一部、自然にひび割れすることがある。ビスケットの焼成直後は生地内部の水分分布に偏りがあり、時間とともに均一化する過程で生地に収縮する力が働き、ひび割れにつながることが知られている。同製品は、酵素の力を活用することで、乾燥により生地が収縮する際に発生する力を細かく分散させ、ひび割れの発生を防止。

 従来の技術は、焼成時間を低温で長くし水分分布の偏りを少なくする、あるいは、生地自体を割れにくいよう硬くすることが一般的だった。しかし、焼成時間を長くすることは生産性低下、また、生地自体を固くすることは品質低下となる。同製品を使用することで、生産性や品質を低下させることなくビスケット類のひび割れの発生を防止する。

 同社は2020年の東京オリンピック開催に向け、インバウンド需要の増加が見込まれる土産菓子市場を中心としたソリューションの提供と、新たな価値の創造を目指していく。

カネカ インドネシアで加工油脂の新工場建設を決定

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2019年1月10日

 カネカはこのほど、グループ会社で三菱商事との合弁会社Kaneka FoodsIndonesia(KFI)で加工油脂製品の新工場を建設することを決定したと発表した。

新工場完成予想図
新工場完成予想図

 投資総額は約50億円。市場拡大が続くインドネシアでの製菓・製パン素材の事業拡大を目的として、フィリング製品やマーガリンなどを中心に、生産能力を約5倍の年産1万5000tに引き上げる。新工場建設は昨年12月に着工し、2020年春の稼動を予定している。

 インドネシアやアジア地域は、人口増加とそれに伴う中間・高所得層の増加を背景に、製菓・製パン市場が拡大し、特にインドネシアはパン消費量が年平均5%増加するなど、日本のパン食文化が広まっている。

 KFIは、2013年の設立以来、現地嗜好にあった製品を開発するとともに、今までにない食感や製法でやわらかいパンを提案することで、事業を拡大してきた。

 今後はマーガリンなどの新製品の開発・拡販、パンや菓子などの商品提案、顧客の製造サポートなど、顧客ニーズに合わせたソリューション提供を強化することで、事業展開を加速させる。また、アジア市場に日本の美味しいパン・菓子文化を広め、早期に売上金額100億円を目指す。

 

カネカの4-9月期 グローバル事業の成長が牽引し増収増益

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2018年11月12日

 カネカの2019年3月期第2四半期の連結決算は、生産能力の増強を進めたグローバル事業の成長が牽引し増収増益となった。売上高は前年同期比5%増の3061億円、営業利益は同14%増の180億円、経常利益は同10%増の159億円、純利益は同11%増の107億円。

 Material Solutions Unitについては、Vinyls and Chlor-Alkaliで、塩化ビニル樹脂・カセイソーダの販売が国内外とも好調。塩ビ系特殊樹脂は国内の販売が堅調に推移した。

 Performance Polymersのモディファイヤーでは、非塩ビ向けなどの用途拡大が進み、アジア市場での旺盛な需要に応じて好調な販売となった。昨年稼働したマレーシアの第2系列も寄与した。変成シリコーンポリマーについても、マレーシア新設備が本格的に寄与し、販売が大きく伸びた。

 エポキシマスターバッチは、自動車向け構造用接着剤での採用が増加。生分解性ポリマーPHBHは、果物・野菜袋用途での採用が進んでいる。

 Quality of Life Solutions Unitのうち、 E &  I Technologyの超耐熱ポリイミドフィルムは、スマートフォンの高機能化に伴い需要量が増加。ポリイミド新製品の市場も拡大している。

 Performance Fibersについては、アフリカ市場で頭髪分野の需要が本格的に回復。難燃分野は欧米で作業服向けの販売が拡大した。Foam & Residential Techsは、台風や地震などの影響による漁獲量減少、土木・建築工事遅れに伴う需要低迷の中、販売が拡大した。

 PV & Energy managementについては、高効率太陽電池新製品の販売が拡大し、構造改革の進展と合わせ収益力が改善した。

 なお、通期の業績予想は前回発表から変更していない。

カネカ 変成シリコーンポリマーを11月1日出荷分から値上げ

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2018年10月19日

 カネカは18日、変成シリコーンポリマー「カネカMSポリマー」「サイリル」を11月1日納入分から20円/kg以上値上げすると発表した。

 ナフサの国産価格上昇の影響により、主原料であるPPG(ポリプロピレングリコール)とPO(プロピレンオキサイド)の価格が上昇している。加えて、物流費やユーティリティコストも上昇しており、同社の事業を取り巻く環境は厳しさを増している。

 同社は、コスト圧縮など、事業収益の改善に努めてきたが、原料価格などの騰勢に対する自助努力は限界に達しており、ユーザーへの価格転嫁も避けられない状況と判断した。