トクヤマ 化成品とライフアメニティーが減収減益に

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2020年10月29日

 トクヤマは28日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の決算発表をオンラインで開催した。横田浩社長は「コロナの影響などにより減収減益となった。カセイソーダは国内販売数量が減少し、石化製品の市況が軟調だった。またロックダウンの影響で歯科材料や眼鏡材料の輸出が減少した」と総括した。売上高は前年同期比6%減の1432億円、営業利益11%減の129億円、経常利益8%減の124億円、純利益4%減の99億円となった。

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トクヤマ 色調選定不要の歯科充填用CRを日本で上市

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2020年10月1日

 トクヤマはこのほど、100%子会社であるトクヤマデンタルが、シェード(色調)選定不要のコンポジットレジン(光硬化型)「オムニクロマ」を日本の関係当局の認可を得て、特定保健医療材料として10月21日に日本で上市することを決定したと発表した。

オムニクロマ
オムニクロマ

 天然歯の色は多様で、虫歯や破折などによる欠損部を歯科充填用コンポジットレジン(CR)で修復するときには、歯科医は患者の歯の色に合わせ数十種類あるシェードの中から最適なシェードを選定する必要があり、多数のCRを在庫管理する必要もあった。

 こうした中、トクヤマデンタルは、独自技術のゾルゲル法で合成した球状フィラーを配合し、フィラーが生み出す構造色によりたった一本で多様な天然歯の色調に同化することを見出だし、シェード選定の煩わしさや在庫管理の手間を一気に解消するCRの開発に成功した。

 同製品は、2019年に歯科器材の世界最大市場の北米で先行上市され、北米の評価機関「THE DENTAL ADVISOR」より2020 TOP PRODUCT INNOVATIONを受賞したほか、歯科医療従事者向け情報提供誌「Dental Products Report」からTop 10 Game Changersを2年連続受賞(2019~20年)するなど、その斬新なコンセプトと独創的な技術が高く評価されている。今年4~6月の北米でのシェアは、全光硬化型CRの市場の約3.0%に拡大。さらなる伸長を目指して拡販に努めており、今年度の売上は、日本を含む全世界で10億円を見込んでいる。

 トクヤマグループは、これからも、化学の力をベースに独創的な製品や価値を創造し、世界中の人々の健康に貢献していく考えだ。

オム二クロマ使用例:天然歯の幅広い色調に一本で対応可能
オム二クロマ使用例:天然歯の幅広い色調に一本で対応可能

 

トクヤマ 樹脂フィルム子会社の株式をレンゴーに譲渡

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2020年9月28日

 トクヤマは25日、同社が80%を出資する子会社サン・トックスの株式46%を、現在サン・トックスの株式20%をもつレンゴーに対して譲渡すると発表した。

 今回の株式譲渡は、来月10月1日に行われる予定で、その後サン・トックスの出資比率は、レンゴー66%、トクヤマ34%となり、サン・トックスはトクヤマの連結子会社から除外され、持分法適用関連会社となる。なお、株式譲渡については、公正取引委員会による独占禁止法関連の承認を得られることを実行の条件としている。

 サン・トックスは、2015年にレンゴーから第3者割当増資による出資を受け、レンゴーの資本参加の下で事業運営を進めてきた。今回、サン・トックスのプラスチックフィルム事業の強化・発展を目的として、株式譲渡を決定した。なお、トクヤマは持分法適用関連会社として引き続きサン・トックスの運営に協力していく。

トクヤマ 高純度IPAの製販合弁会社を台湾に設立

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2020年9月28日

 トクヤマは25日、台灣塑膠工業と電子工業用高純度イソプロピルアルコール(高純度IPA)の製造・販売を目的とした合弁会社を台湾(高雄市)に設立すると発表した。合弁会社の出資比率は折半で、来月に設立し2022年1月の事業開始を予定している。

 近年、5G、IoT、AIなどの進展により、半導体市場は中長期的に拡大することが見込まれている。それに伴い高純度IPA需要も漸増すると見られており、また半導体の微細化の進展により高品質化と安定供給に対する顧客からの要求がますます高まってきている。

 同社の高純度IPAは、低不純物濃度を特長とする独自の直接水和法で製造されており、同社は半導体製造プロセスで使用される洗浄液として、さらなる高純度化を追求してきた。

  今回の合弁会社設立により、台湾で原料のプロピレンからの一貫生産体制を構築し、高純度IPAビジネスを一層拡大するため、台湾の顧客ニーズに即応する生産・供給体制を整備していく考えだ。

 

トクヤマ 自家発電所の一部廃止と発電事業者の廃止届を提出

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2020年8月7日

 トクヤマはこのほど、徳山製造所の自家発電所について、一部発電設備の廃止と発電事業者廃止届の提出を行った。

 徳山製造所中央発電所5号発電設備は石炭を主燃料とし、1963年に稼働開始。老朽化などの理由で2014年から停止していたが、今年6月に廃止届を所管官庁に提出した。これにより徳山製造所の自家発電設備は4基になり、発電最大出力は552㎿から517㎿になった。設備解体などの日程は未定。

 また、自家発電の余剰電力は周南市役所と近隣施設に供給・販売していたが、今年7月に電気事業法に基づく発電事業者の廃止届を所管官庁に提出した。これは、外部への電力販売比率を1割超とする発電事業者の要件に該当しないと判断したため。いずれも業績に対する影響は軽微だとしている。

 

トクヤマ 第1四半期決算、コロナ影響で減収減益

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2020年7月29日

横田社長「先行き不透明も、前向きな投資を継続」

 トクヤマは28日、2021年3月期第1四半期(4-6月期)の決算発表をオンラインで開催した。横田浩社長は「コロナの影響による販売数量減や海外市況下落があったものの、原燃料コストの減少などにより減収減益幅は微減に留まった」と総括した。

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横田浩社長

 売上高は前年同期比8%減の706億円、営業利益5%減の66億円、経常利益6%増の66億円、純利益7%増の52億円となった。

 セグメント別で見ると、化成品セグメントは減収減益。カセイソーダは国内出荷が減少したことに加え、海外市況も下落。石化製品も、ナフサに連動し価格が軟調となった。特に、インドがロックダウンに入ったことで、「売上高ベースで、カセイソーダ9億円、PVC8億円、VCM14億円の影響を受けた」としたが、

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トクヤマなど CO2リサイクルの研究開発事業を開始

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2020年7月22日

 トクヤマはこのほど、双日とナノミストテクノロジーズ(徳島県鳴門市)と共同で行う「化石燃料排ガスのCO2を微細ミスト技術により回収、CO2を原料とする炭酸塩生成技術の研究開発」事業が採択されたと発表された。

 これは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のカーボンリサイクルの技術開発・普及を目的とした委託事業。2022年度までの約3カ年、経済産業省の「カーボンリサイクル技術ロードマップ」に基づき、技術課題「CO2の分離・回収の低コスト化および再利用」の実現を目指す。

 現在、炭酸塩(ソーダ灰)の原料として使っている石灰石焼成由来のCO2を、石炭火力発電所の燃焼排ガスから微細ミストで吸収・回収したCO2に置き換えることで、CO2排出を削減する。超音波で水溶液を粒径5㎛程度以下に微細ミスト化し表面積を増やし、CO2の吸収効率を上げて低コスト化を図る。目標はCO2 1t当たり1000~2000円台。

 トクヤマはCO2放散技術の開発とエンジニアリング業務、双日は幹事業務、事業性評価とLCA(ライフサイクルアセスメント)、ナノミストテクノロジーズは微細ミストによるCO2吸収技術の開発を担当。概念設計の策定とCO2吸収材の開発は3社共同で行う。

 トクヤマは、事業を通じて持続可能な社会の実現を目指し、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいる。同社にとって、自家発電所や生産活動からのCO2排出量削減は、地球温暖化防止のための重大課題の1つ。同事業を推進することで、社会課題の解決に向けて邁進する考えだ。

 

トクヤマ 水素利用の定置式FC発電機、実証運転を開始

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2020年6月16日

 トクヤマは15日、トヨタ自動車と、燃料電池自動車(FCV)の燃料電池システム(FCシステム)を活用した定置式の燃料電池発電機(FC発電機)を山口県周南市のトクヤマ徳山製造所内に設置して、電解による副生水素を利用した実証運転を開始したと発表した。実証運転は、2022年3月末までを予定している。

FC発電機の外観
FC発電機の外観

 FC発電機は、FCV「MIRAI」に搭載されているFCスタック、パワーコントロールユニット(PCU)、2次電池などのFCシステムを活用することにより、高性能で安価な機器の製造を目指して、トヨタとトヨタエナジーソリューションズが共同で開発している。

 今回導入したFC発電機は、昨年9月より、愛知県豊田市のトヨタ本社工場内で実証運転中の定格出力100kWのFC発電機をベースに、定格出力を50kWに変更し、部品レイアウトの見直しなどによりメンテナンス性向上などの改良を加えた。実証運転は、トクヤマが食塩電解法でカセイソーダを製造する際に副次的に発生する副生水素をFC発電機の燃料として活用する。トクヤマは、副生水素を安定供給する役割を担い、FC発電機で発電した電力は、定格出力50kWで徳山製造所内へ供給する。

 トヨタは、水素使用量当たりの発電量などのエネルギー効率、発電出力の安定性、耐久性、メンテナンス性、海風による塩害の影響などの検証・評価を行う。さらに、副生水素活用による発電性能への影響や水素を外部購入した場合と比べた燃料代などの経済性を試算する。

 今後、トクヤマは、国内有数の高純度な副生水素供給能力を持つ総合化学メーカーとして、副生水素を活用した地域貢献モデル事業の検討を進める。トヨタは、FC発電機の普及に向けて出力ラインナップの拡大、エネルギー効率や耐久性向上・コンパクト化・コスト低減などの商品力強化に向けた研究・開発とビジネスモデルの検討を行う。

 両社は、今回の実証を通じて水素社会の実現を目指した取り組みをさらに進めていく考えだ。

 

トクヤマ 先進技術事業化センターを開設、30億円投資

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2020年6月4日

 トクヤマは3日、窒化ケイ素をはじめとする先端材料の事業化を目的として、新明和工業の遊休地(山口県柳井市)に「先進技術事業化センター」を開設すると発表した。製造設備を中心に2年間で約30億円を投資する計画で、来年4月ごろから順次試運転を開始し、同年夏に実証試験に入る予定。

窒化ケイ素(Si3N4)。セラミックス材料の一種
窒化ケイ素(Si3N4)。セラミックス材料の一種

 同センターは、地球環境保護やICT普及に役立つ製品の開発から事業化を手掛ける拠点として位置づける。当面は、環境対応自動車や再生可能エネルギーの発電設備などに搭載されるパワー半導体モジュール向け窒化ケイ素の事業化に取り組む。

 同社は、独自の合成技術で高純度窒化ケイ素粉末の工業化に成功し、その原料を使った板状セラミックスについても、独自技術で省エネ・安全・低コストの環境対応型製造プロセスを開発。同センターでは、これら技術の量産化に向けた実証試験を来年度から開始する。

 同社は、主要放熱材料である窒化アルミニウムのリーディングカンパニー。これまでに培った技術と豊富な経験を生かし、品質とコストを両立した窒化ケイ素材料の普及に取り組むことで、環境に優しく、持続可能な社会の構築に貢献する。

トクヤマの放熱材事業戦略
トクヤマの放熱材事業戦略

トクヤマの3月期 コスト削減するも販売軟化で減収減益

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2020年5月18日

 トクヤマは15日、2020年3月期の連結業績を発表した。売上高は前期比3%減の3161億円、営業利益は3%減の343億円、経常利益は2%減の328億円、純利益は42%減の199億円だった。

 世界経済は米中貿易摩擦を背景に減速、その後日本では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による輸出の減少・個人消費の落ち込みと、景気は大きく後退した。このような中、同社は中期経営計画で掲げた重点施策に取り組んできた。徳山製造所のコスト削減に一定の成果はあったものの、主力製品を中心とした販売軟化により減収減益となった。

 セグメント別で見ると、化成品セグメントは、売上高5%減の937億円、営業利益9%減の154億円で減収減益。カセイソーダは、販売は堅調だが原料価格上昇と海外市況の下落で減益、塩ビ樹脂は、原料価格と販売価格のスプレッド維持により増益となった。酸化プロピレンは、主用途のウレタン向けが伸び悩み、塩化カルシウムは、少雪による販売売量減少と物流費増加が響き減益だった。

 特殊品セグメントは、売上高9%減の545億円、営業利益29%減の71億円で減収減益。多結晶シリコンと放熱材は半導体市場に回復の兆しがあるものの、顧客の在庫調整による数量減少で減益。電子工業用高純度薬品は、海外向けを中心に数量が回復し前期並みで推移した。

 セメントセグメントは、売上高6%減の873億円、営業利益20%増の38億円で減収増益。石炭価格の下落により製造コストは低減したが、軟調な販売と修繕費などの増加により減益、資源リサイクルは、廃棄物受入数量増により増益となった。

 ライフアメニティーセグメントは、売上高2%増の563億円、営業利益11%減の29億円で増収減益。プラスチックレンズ関連材料は、メガネレンズ用フォトクロミック材料の増加で増益。歯科器材は、海外を中心に数量増加したが、新製品の広告宣伝費などの増加が利益を下押しした。医療診断システムは、臨床検査機器システム案件獲得が堅調に推移し増益。イオン交換膜は、大型案件の減少により減益となった。

 なお、2021年3月期の通期業績予想については、新型コロナの影響は、第2四半期より徐々に薄れ第3四半期以降回復に向かうものと想定し、売上高2%減の3100億円、営業利益18%減の280億円、経常利益15%減の280億円、純利益10%増の220億円を見込んでいる。